噂の濃厚なカップル、ブラッド・ピットとアンジェリーナ・ジョリーの初共演映画。
この映画の撮影中に恋に堕ちたと聞けば、もうそれだけで、見る価値ありと判断した私はミーハーです。
一体どんなイチャイチャぶりを披露してくれるのかと思っていたら、設定としては結婚5,6年の倦怠期夫婦でした。
お互いにこのままじゃあマズイと思ったのか、マリッジ・カウセリングにて
「別に問題はないんだけど、言ってみれば定期健診みたいな感じで」
と、話している場面に始まります。
それから、夫婦それぞれが殺し屋であることを隠していたこと、というより今までに語っていたことほとんど全て、おそらく愛をささやく言葉以外は全てウソであったことが露呈し・・・・
雨降って地固まり、再度マリッジ・カウンセリングにて、冒頭とは打って変わった仲良さげな様子を見せるところで終わる。 (まあ、言わば、見せつけにわざわざ行ったわけですね)
この二人を主役にすえて置いて、メソメソいじいじと、鬱陶しい所帯じみた倦怠期のドラマなんかしても仕方がないので、思いっきりぶっ飛んだ設定。
ハリウッドアクションお約束の、カーチェイス、爆発、銃弾戦から肉弾戦まで、なんでもござれのサービスぶり。
なんの哲学もないけれど、文句なく安心して楽しめるすっきり爽快な一本です。
で、お二人ですが。
アンジェリーナは、コスプレ大会かと思いました。
セクシーなスリットの大きく入ったドレス、
南国セニョリータ風リゾートファッション、
きりりとした戦闘服に
キッチンでエプロンしめた良妻賢母服(←一番似合ってなかった)、
果てはムチを手にしたSM女王様コスチューム(←一番似合ってた)まで、
これらを見るだけでも楽しい。
彼女はフェロモンをそこらじゅうに撒き散らしまくるセクシー女優であることは間違いなし。
この、セクシー女優というのは、ともすると
「頭カラッポで~す!!」
という雰囲気をもかもし出してしまうのですが、彼女の場合そうとも思えない。
なぜかなあ?と考えつつこの映画を観て思ったのは、無表情な冷たそうな顔つきのせいなのかな。
命令されるより、断然命令する側に立つことの似合う風貌。
命令するってことは、それなりにオツムも必要ですからね。
女の私が見ても、吸い寄せられそうな色気ですから、この人に近づかれてその気にならない男は、幼女大好きの変質者くらいなのでは!?
ブラピは、結構まっとうな役というか、イカレタところも見受けられず、安心して見ていられました。
40歳も過ぎていることだし、落ち着きも感じられます。
が、そのなかで時折見せる、お茶目な愛嬌タップリのいたずらっぽさ!!
も~、こういうジェスチャーや表情にノックアウトされてしまうのですよ。
この一瞬を見るだけでも、十分に満足でしたね。
それにしても、こうしたアクション映画をみると、ついつい笑ってしまうのは、この人たちって全く周りの迷惑をかえりみないのだなあ、と。
だって、主人公達はシン・シティのミッキー・ローク並に何があってもろくな怪我一つ見られない鋼鉄の超人かもしれないけれど、あんたたちのために、一体何十人、いや何百人の無関係の人たちが巻き添えを食らって死傷したことやら・・・・。
そんなこと考えていたら、アクション映画なんて、つくれないんでしょうね。