$Duo QuenArpa 公式ブログ(新)-心の境界線画:小澤一雄
音楽で心の垣根を打ち破る


音楽評論家・湯川れい子さんが
「アルパとケーナは
運命的な出逢いでしょうか」と
称賛して下さること。

世界的ハーピスト、吉野直子さんが
「ハープと最も相性が良いのはフルート。
最近は
ヴァイオリンとのデュエットもありますが
やはりフルートが一番」と。

わが国伝統の
箏と尺八の二重奏。

アルパとケーナ。
ハープとフルート。
箏と尺八。

この組み合わせが理想的にぴったりなのは
なぜだろう?

ドイツの心理学者、エーリッヒ・フロムの
愛の論理を応用すると
アルパとケーナが
理想のデュオである理由(わけ)を
よく理解できます。


『愛するということ』
成熟した愛では互いに結びつきながらも、
自分自身、個性を失うことはない。
愛は、人間に備わる能動的な力で、
自分と他人を隔てる壁を破り、
自分と他人を結びつける力だ。
愛によって孤立の感覚を克服し、
自分自身を見失わず、
自分の本分を守る。
愛する時には、二人は一つになりながら
二人のまま、という
パラドクスが起こるのだ。


この文章の「愛」という言葉を
「音楽」に置き換えて読んでみましょう。


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『音楽するということ』
成熟した音楽では、互いに結びつきながらも
自分自身、個性を失うことはない。
音楽は、人間に備わる能動的な力で、
自分と他人を隔てる壁を破り、
自分と他人を結びつける力だ。
音楽によって孤立の感覚を克服し、
自分自身を見失わず、
自分の本分を守る。
音楽する時には、二人は一つになりながら
二人のまま、という
パラドクスが起こるのだ。

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アルパ、グランド・ハープ、箏は
絃の振動が空気に伝わって音になります。
物体が振るえています。

ケーナ、フルート、尺八は、
直接に空気が振動します。

ヴァイオリンなどの擦弦楽器は
やはり弦の振動。
クラリネット、サックス、オーボエなどは
リード(葦)の振動。

絃が振動するアルパと
風がふるえるケーナは、発音原理としては
最も遠い存在なのです。
だからひとつの音楽として結びついて
(調和して)支え合っても、
それそれが個性を消し合うことなく、
独立して存在感を主張し続けるのです。

理想的な愛の形が、そのまま
理想的なデュエットになったのが
アルパ+ケーナ、
箏+尺八、ハープ+フルートだということです。


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