ルパン三世主題歌その2(初代エンディング曲)
ルパン三世´71ME TRACKS LUPIN THE BEST! PUNCH THE ORIGINALS!
LUPIN THE THIRD first tv. DVD-BOX STYLISH COLLECTION ルパン三世 ファーストTVシリーズ 峰不二子 Ver.2 -54 |
【このコンテンツは批評目的による山下毅雄氏の音楽からの引用が含まれています。音楽の著作権は著作権者に帰するものです。また、個人的耳コピのため音楽的には間違った解釈である可能性もありますが、故意に著作権者の音楽の価値を低めようとするものではありません。著作権者主体者の権利、音楽の美学を侵害した場合このページに限り、いかなる修正・削除要請にも応じますので、ご教授ください】 アニメの歴史的名曲としてこの曲を避けて通るわけにはいくまい。初代ルパン三世(赤ルパンじゃなくて緑ルパンのほう)のエンディング曲「ルパン三世のテーマ・その2」だ。不二子がバイクに乗って走っている絵のやつ。 奥田民生もカヴァーしていた。
作詞:東京ムービー企画部 作曲:山下毅雄 歌:チャーリー・コーセー 【I】
イントロ。基本、キーはBマイナー。 【A】
バース部分。Ⅰmだけ。この曲、淡々と平面的に曲が進行していて(そこがとてもいい感じなのだが)、「バース-ブリッジ-サビ」の構造が際立っておらず、どこからどこまでがブリッジなのか解りにくいが、仮説としてパート分解した。 作曲者の山下毅雄氏は1930年兵庫県生まれの音楽家で、「水戸黄門」「鬼平犯科帳」「プレイガール」「七人の刑事」などなど数多くのTV番組、ラジオ番組、映画音楽を担当した。ルパンの音楽は、モダン・ジャズの和風解釈として独自の境地を達成した音楽のように思える。この曲にもそれが言えて、まるで”雅楽ジャズ”のように西洋的ドラスティックさがなく、淡々と流れるのだ。 【B】
♭Ⅱm-♭Ⅵ Ⅳ7-#Ⅳ7-Ⅰ7-Ⅳ7 となる。♭Ⅱmは、Ⅰmからのフラメンコ進行(参照 )であり、Ⅵ7b9の代理、♭Ⅱdimから派生したものである。そこからサブドミナントマイナー♭Ⅵ→サブドミナントⅣ7→短二度上昇して#Ⅳ7→減五度上昇して、同主調転調したⅠ7へ、と解釈できる。 だが、メロディラインを見ると、 G-A-B-C-D の5音が使われていて、素直にキーGメジャーに転調したとも解釈できる。その場合、 Ⅳm-Ⅰ Ⅵ7-♭Ⅶ7-Ⅲ7-Ⅵ7 いきなりサブドミナントマイナーⅣmからトニックに戻り、メジャー化されたトニックⅥ7から短二度上昇してサブドミナント♭Ⅶ7、減五度上昇してⅢ7、完全五度上昇してⅥ7、ということになる。 メロディラインはシンプル極まりないのに、理論的に複雑なコード進行で、これが、この曲の色彩感を豊かにしているのだ。なお、最後のE7を土台(ドミナント)として【C】はキーAマイナーに転調すると思われる。 【C】
メロディラインは C-D-Eb-E だけだが、1~2小節は、キーAマイナーでⅠm-Ⅳm、3~4小節はキーBbマイナーに転調してⅠm-Ⅴ7、そして【D】のキーBmに戻るためにF#7を挟む。 【D】
Ⅳ-Ⅴ7-Ⅵ とⅥの部分で平行調F#マイナーの同主調転調F#メジャーとなって終わる。 つまり、キーは ・Bマイナー ・Gメジャー ・Aマイナー ・Bマイナー ・Aメジャー ・F#メジャー と変遷していると思う。この感じがモダンジャズ風であり、この曲特有の魅力を醸し出すボトルネックなのだ。よくぞ、こんなカッコいい曲作れたなあ、というか、作り方のルールがあったら教えて欲しいものなのだが。 歌うチャーリー・コーセー氏は現在もライブ活動中。観に行きたいものだ。 ■関連リンク:チャーリー・コーセー公式ページ
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