北朝鮮「金正日将軍の歌」 | 牧歌組合~45歳からの海外ミュージシャン生活:世界ツアーに向けて~

北朝鮮「金正日将軍の歌」


李 友情, 李 英和
マンガ金正日入門-拉致国家北朝鮮の真実


宮嶋 茂樹
不肖・宮嶋 金正日を狙え!

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 北朝鮮から、「金正日将軍の歌」(こちらで試聴 )を研究。オーケストラによる荘重な演奏。申し訳ないが朝鮮語の学がないもので、歌詞は適当。キーはC#メジャー。



【A】
チューラロワン シー、エン トゲサンボー ジャー。マン
|4/4 C# |F# |G#7 |Fm7|


 Ⅰ-Ⅳ-Ⅴ7-Ⅲm7

という進行。スリーコードにトニック代理Ⅲm7を加えたシンプルな構成だ。


【B】

セー、マン セー、キム・ ジョンイル、ナ ムー。
|F# |C# |G#7 |C#|


 「マンセー、マンセー、キム・ジョンイル」というサビは

 Ⅳ-Ⅰ-Ⅴ7-Ⅰ


と物凄くシンプルな構造。まるで先進資本主義諸国の企業が放つTV-CMの社名・商品名歌唱部分のよう(参照 )。


 人は他人に対して何かを説得したり、あるいは勧誘したり、またあるいは洗脳したりするとき、もっとも単純で聴きなじみのあるコード進行に乗せて目的を果たそうとするのだろう。得てして軍歌なり、革命歌はそういうものだ。この曲は、国際労働者連盟の歌「インターナショナル」(立て飢えたるものよ♪)にインスパイヤされたような気がする。

 国家や独裁者に罪があろうとも、音楽家に罪があろうとも、放たれた瞬間の音自体には罪がない。音に、名前や思想は書かれていない。これはこのブログの主軸テーマである。だが、音楽が聴かれた結果として、それが世の中で何を起こしているか、は見届けなければならない。音楽による高揚が原動力となって人を殺めたり、拉致したりしているのならば、その構造を壊さなきゃならない。結論は出ないが、それは、音楽への冒瀆だ。



 何かの番組で見たが、キム・ジョンイル氏は国民に対してはロックを聴くことを禁止しているが、本人はエリック・クラプトン(Eric Clapton)のCDなどを買いまくっているという。で、何でこんな歌、歌わせんねん。


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