川澄綾子「Love Love!ChuっChuっ!」(おくさまは女子高生) | 牧歌組合~45歳からの海外ミュージシャン生活:世界ツアーに向けて~

川澄綾子「Love Love!ChuっChuっ!」(おくさまは女子高生)

<10/26発売>おくさまは女子高生 Diary 1【初回版】



川澄綾子
おくさまは女子高生 オープニング・エンディング主題歌 「Love Love! Chuっ Chuっ!」 「愛の子猫」(CCCD)



こばやし ひよこ
HIYOKO BRANDおくさまは女子高生 (6)

こばやし ひよこ
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こばやし ひよこ
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 主人公麻美役、川澄綾子が歌う9月14日リリースの「おくさまは女子高生」オープニング曲「Love Love!ChuっChuっ!」コチラで試聴 )を研究してみよう。キーはDメジャー。


【I】

|4/4 D-A7/C# |Bm7-A7 |G |A7|


 イントロはⅠ-Ⅴ7-Ⅵm7-Ⅴ7-Ⅳ-Ⅴ7で、ベースラインが下降するパッヘルベルのカノン(参照 )パターンだ。1小節、Ⅱ小節はそれぞれ

 1番目のコード=♪×3

 2番目のコード=♪×5

と、2番目がちょっと食い込んでいることに注意。

【A】

*** *** *** ***
|D |A7/C# |C |Bm7|
*** *** ***
|G |Em7 |A7 |A7|

 Ⅰ-Ⅴ7-♭Ⅶ-Ⅵm7

 Ⅳ-Ⅱm7-Ⅴ7

という構造。これは先日の進研ゼミCM とほぼ同じパターン。パッヘルベルのカノンタイプに似ているが、サブドミナントマイナー♭Ⅶが入っていて微妙に違っているパターン。コッチの方が♭Ⅶ=Cの部分、「ギュっとしてね」がなんとも切なく聴こえるのがわかる。サブドミナントマイナーは、切ない響きだから。ギュっとしたい。


【B】

***。 *** *** ***。
|D-A7-C |C-F-Bb-Eb |D-A7-C |C-F-Bb-Eb|


 この部分、かなり面白い。


 Ⅰ-Ⅴ7-♭Ⅶ-♭Ⅲ-♭Ⅵ-♭Ⅱ


なのだが、サブドミナントマイナー♭Ⅶに行った時点から、完全四度上昇を繰り返して、♭Ⅱに至り、そこから短二度下降してトニックに戻る。それも、

 Ⅰ=♪×3

 Ⅴ7=♪×3

 ♭Ⅶ=♪×3

 ♭Ⅲ=♪×3

 ♭Ⅵ=♪×2

 ♭Ⅱ=♪×2

という変則的なリズムで。こういうの、パンク、っちゅうか、アヴァンギャルド・ロックなどで用いられる手法。それに乗せて、「愛しちゃってるの」「キュンとしちゃうの」なんて…。作り手すごい。


【C】

*** *** *** ***
|D |F#m7 |G |A7|
*** *** *** ***(いたっ)
|D |F#m7 |G |A7|


 Ⅰ-Ⅵm7-Ⅳ-Ⅴ7

の循環コード(参照 )です。


【D】

*** *** **** ***
|G |A7 |Bm7 |D|
*** ***
|D-A7/C#-G |G
*** *** ***
|Em7 |E7/G# |A7 |A7|


 ここ、いいなぁ。ドラムも頭打ち。ベースも頭打ち。ギターも頭打ち(拍の頭をドン、ドン、ドン、ドンとやる)。こういう1950~60年代アメリカ・ガール・ポップス的手法、恥ずかしげも無く使えるジャンル、無いからなぁ。80年代はおニャン子がやってるけど、現代ともなると、多分、アニメの領域でしかできないよなぁ。自分、こういうパターン大好きで。特に1960年代のジャッキー・デ・シャノン(Jackie De Shannon)とか。それはさておき、コード進行は、


 Ⅳ-Ⅴ7-Ⅵm7-Ⅰ-Ⅴ7-Ⅳ

 Ⅱm7-Ⅱ7-Ⅴ7


7~8小節目、サブドミナントからドッペルドミナント化する部分がいい感じ。クラクラしてきちゃう。この後、【A】【B】を繰り返す。


 上記、詳説したように、お世辞でなくいい曲。

■関連リンク:おくさまは女子高生公式ページ

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