働く男に「マムシゲン」 | 牧歌組合~45歳からの海外ミュージシャン生活:世界ツアーに向けて~

働く男に「マムシゲン」

坂本製薬 マムシゲン

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(c) 坂本製薬


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ファンキーなCM音楽として有名な坂本製薬「マムシゲン」を採り上げる。

 「それは働く男に

  それは情熱の男に

  豊かに生きよう

  坂本製薬のマムシゲン」

ってやつだ。ファンクらしく、コードは基本D79 のワンコード。16ビートのノリをしっかりと把握しよう。


(それは働く男に) マムシゲーン (それは情熱の男に) マムシゲーン
|D79 |D79 |D79 |D79|
(豊かに生きよう。坂本製薬の) マムシゲーン
|D79 |D79|

ベースラインはチョッパーで、DとCの間を移動しているが、これはマイナー7thを持つコード内での、昨日述べた仮想長一度下降 繰り返しパタンと考えればよい。


テンションを使用した(参照 )ギターのプレイは以下で、

   E79
   +       +       +       +
e:-1010--------8-8-----8-8-----1010|
B:-1010--------8-8-----8-8-----1010|
G:---------------------------------|
D:---------------------------------|
A:---------------------------------|
E:---------------------------------|

テンションとして11th(=G)も登場していることにお気づきであろう。DにとってG(=11th)は完全4度上にあり、コレはⅠ→Ⅳヴァンプ(参照 )を仮想的に展開していると考えていただきたい。


また、メロディであるが一音一音のノートを調べると

  マ  ム  シ  ゲ  ン
  F   F   E   D   D

となっている。キーDメジャーなのに、Fというm3rd(短3度)が登場、これはブルーノート(参照 )だ。仮にブルーノートという存在を指定した場合、この曲ははっきりとDマイナー(ニ短調)の曲になってしまうだろう。例えば、上のギタータブ譜も、10フレットを押さえているときに第3弦も押さえて、Dmの音を出してしまっても、曲調との違和感が生じないことが解るだろう。この曲の一小節を

 Dm7-D7

とコードアレンジすることも可能だ。つまり、楽理的に言うならば、ブルーノートを含む音楽とは、無意識的に小さな同主調転調参照を繰り返しているのだ、と解釈することもできる。

ワンコード進行は単色で色気のない感じがする。成立しそうにない感じがする。しかし、ワンコード進行で曲が成り立つということは、そのコードにテンション(m7th, 9th)とブルーノート(m3rd)を含めることで、同主調転調的な色彩や、長一度下降→上昇の繰り返し進行的色彩を盛り込むことによって、陥りがちな単色性を打開していると言えるのだ。その遊び精神がファンクの醍醐味なのだと思います。だからファンクが好きだ。


ワンコード進行かつ、セブンスナインスコードの名曲と言えば、ジェイムス・ブラウンの「セックス・マシーン」。マムシゲンとセックス・マシーン。我々学究の徒が向かう先の真理には、必ず、エロスがある。

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※残念ながら、坂本製薬の公式WEBサイトは発見できませんでした。