キューティーハニー | 牧歌組合~45歳からの海外ミュージシャン生活:世界ツアーに向けて~
倖田來未
LOVE&HONEY(CCCD)
|
庵野秀明監督の「キューティー・ハニー」を見た。親と子の関係、(ユダヤ教神秘主義的な)生命の木への還元思想などなど、いつもながらの庵野氏のテーマに胸を打たれた。僕は基本的に庵野監督の作品は全て好きだ。「生」を真摯に考える姿勢が彼の作品には必ずある。さて、今回は、倖田來未の艶やかなヴォーカルが魅力的な「キューティーハニー」テーマ曲のコード進行を題材とする。キーはAマイナー。
|
キューティーハニー
|
作詞:クロードQ 作曲:渡辺岳夫
【A】
*** |
*** |
*** |
*** |
|Am |
|Dm7-E7 |
|Am |
|Dm7-E7| |
*** |
*** |
*** |
*** |
|FM7 |
|C |
|Dm7 |
|Dm7-Em7| |
*** |
|Am7 |
|Am7| |
|
LOVE&HONEY
(DVD付)(CCCD)
|
基本になっているのは、Ⅵm-Ⅱm7-Ⅲ7 の繰り返し。
このブログでは、マイナー曲はその主調をⅥmと敢えて(※1)表現しているのだが、AmをⅠmと捉えるなら、Ⅰm-Ⅳm-Ⅴ7 という音楽の骨格進行(→参照
)に過ぎない。その後のⅣM7-Ⅰが出るが、これはⅠ-Ⅳヴァンプ(→参照
)と考えればよい。
※1:何故そうしているかと言うと、「マイナーの曲はマイナーのまま持続せず、必ずメジャーに転調しながら進行する」という法則があるからだ。その転調はたった1つの循環コード内でも起こっている。
C-Am-Dm-G7
~~~~~
~ ~~
|
例えば左のコード進行。下の波線がついているC-G7は、メジャーキーでのⅠ-Ⅴ7。上に波線がついているのは、マイナーキーでのⅠ-Ⅳ。
循環コードの中にもトニック内転調(Ⅰ→Ⅵm)が 存在する。このⅥmをいちいちⅠmと書き換えていたら、巨視的な進行がわからなくなるため、私はそのようにしています。
■参考図書:「マイナー曲での転調」については以下の本を参照↓
ドレミ楽譜制作部著: 『キーボード・コード入門ゼミ』
|
【B】
*** |
*** |
*** |
*** |
|F |
|Fm |
|Em7 |
|G7-C| |
*** |
*** |
*** |
*** |
|F |
|Am7-Am7/G |
|D7/F#-D7 |
|E7| |
*** |
*** |
**。 |
*** |
*** |
|Am-Am7/G |
|Dm7/F-Dm7 |
|C |
|E7 |
|Am| |
1~2小節で使われているのは、
Ⅳ→Ⅳm→Ⅲm7、
サブドミナント→サブドミナントマイナー→トニックのパターン(→参照
)。Fmの箇所でちょっと切ない感じが増すのが判る。6~7小節は基本、Ⅵm-Ⅱ7パタンで、ベースラインが、A→G→F#→Dと下降する。同じく、9~10小節も、ベースがA→G→F→Dと下降。美しいコントラストを描く。
■関連記事:サトエリ「ソフィ・ボディフィット」
樋屋奇応丸
眞鍋かをり「サイエンスZERO」
パッヘルベルのカノン
ワコール「デコルテメイクブラ」
☆音楽解析の続編は『コチラ』
にて!
【このコンテンツは批評目的によるクロードQ氏、渡辺岳夫氏の音楽の引用が含まれています。音楽の著作権は著作権者に帰するものです。また、個人的耳コピのため音楽的には間違った解釈である可能性もありますが、故意に著作権者の音楽の価値を低めようとするものではありません。著作権者の権利、音楽の美学を侵害した場合いかなる修正・削除要請にも応じます】
|