眞鍋かをり「サイエンスZERO」テーマ曲
|
眞鍋かをりが司会を務めている、NHK教育の「サイエンスZERO」。 科学を身近な切り口から解説してくれるよい番組で大好きです。 モンゴルの楽器、馬頭琴の響きが美しいテーマ曲「光の旅」(→Barksにて試聴可能 )。演奏するのはイラナ。 今日はこの美しい曲を聴きながら、コード進行を研究しましょう。この blog にて過去説明してきた理論で十分理解できると思います。 |
(c) NHK |
さて、採譜した楽譜が↓。 キーはFです。
コード進行は、 【A】 |F|Bb|C7|F| の繰り返し。 【B】 |Bb|F|Gm7|C| |Bb|F|Gm7|Bb|Bbm7|F| です。 眞鍋かをり LOVE BOX |
◆コード進行解説 |Ⅰ|Ⅳ|Ⅴ7|Ⅰ| これは、 で解説した音楽の基本となるコード進行。 【B】パートは、 |Ⅳ|Ⅰ|Ⅱm7|Ⅴ| が骨組。Ⅳ-Ⅰはアーメン(ヴァンプ) で、 Ⅱm7-Ⅴはツーファイヴ 。 その後、 |Ⅳ|Ⅰ|Ⅱm7|Ⅳ|Ⅳm7|Ⅰ| となっていますが、 Ⅳmはサブドミナントマイナー 。 Ⅳmの部分で物悲しさが際立ち、 トニック(Ⅰ)で見事な解決を得ることが、 感覚的にわかるでしょう。 さて、このⅣ-Ⅳm-Ⅰという終止形も重要。 この場合、普通ならⅣ-Ⅴ7-Ⅰで解決しそうですが、 ドミナントⅤ7は極端な話、 次にトニック(Ⅰ)に進む場合、 どんな音でもテンションとして混ぜることが可能です。 で、Ⅴ7(キーがCの場合コードGで、ソ、シ、レ、ファ)に ラ♭(=♭9th)、ミ♭(=♭13th)を混ぜて グチャグチャな色彩にしてみます (これらをオルタード・テンションという)。 更に11thであるドを加えると、 Ⅴ7♭9 11 ♭13。 これはⅣm7と共通音を4つ含むことになります。 キーCの場合 G7♭9 11 ♭13 =ソ、シ、レ、ファ、ラ♭、ド、ミ♭ Fm7 = ファ、ラ♭、ド、ミ♭ よって、Ⅳ-Ⅴ7-Ⅰ進行を Ⅳ-Ⅳm-Ⅰに置き換えることが 可能とされています。 馬頭琴のどこか寂しげな音色と、 この物悲しいコード進行がマッチしてますね。 しかし、理屈抜きに(お前が言うな?)、 馬頭琴の朴訥とした音色は心休まりますね。 |
■関連リンク: サイエンスZERO(NHK)