ショックのあまり気が遠くなったお陰で(?)、
その後の処置ことは、あまり覚えていない。
たぶん、ルートをつくる時ほどの苦痛は、
なかったんだと思う。
処置後すぐに撮ったレントゲンを見せてもらった時、
『そりゃ、処置が苦しいはずだわ』
と素直に思った。
脇腹に近い肋骨の間から入れられたドレーンは、
真っ直ぐ上に向かい、鎖骨沿いを通って、
先端が心臓の近くまで届いていた。
平たくいうと、胸部X線に
逆“J”の字のシルエット(=ドレーン)が写っていた。
これで、痛くないわけ無かろ?
(注:痛みには個人差があります。)
処置は、胸腔に入れられたドレーンを
チェスト・ドレーン・バッグに繋いで無事終了。
↑チェスト・ドレーン・バッグ
これで胸腔に漏れた空気(場合によっては胸水など)を低圧で吸引します。
処置が終わり、マゴマゴさんが入院手続きを進めてくれている。
「大部屋が空いてないので、2人部屋でいいですか?」
「朝ごはんは、和食?洋食?」
「ご飯は普通?おかゆ?」
…そんなことを訊かれていた辺りから、異変が起こった。
なんか、だんだん痛みが強くなってないか?
しかも、お馴染みの肋間神経痛のような…。
なんとなく、、局所麻酔が切れたっぽい
hiron「先生、痛みが出てきました。」
キラリ先生「どんな痛み?」
hiron「肋間神経痛と同じ痛み。」
キラリ先生「そうか、出てきたか…。」
あぁ、と慣れた様子で
鎮痛剤(ロキソプロフェン)を出してくれた。
薬を飲み、病室に移動したものの、
痛みは一向に引かない。
むしろ強くなる一方。
そこへ病棟の看護師さんがやって来て、訊く。
「朝ごはんは、和食?洋食?」
「ご飯は普通?おかゆ?」
…って、すごいデジャヴ。
同じ答えをしたらつまらん、と思い、
マゴマゴさんの時とは違う“おかゆ”を所望しておいた。