ジブリ美術館 | ほんのうみ

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行くまでまったく期待してなかった

そもそもジブリもそんなにくわしくないし

集客用イベントスポットでしょ?程度しかおもってなかったけど

とても,,,とてもとてもよかったです

ジブリ好きとか飛び越えてみる価値のある場所です

旅行以外は行った場所についてはあまり記事にしていませんでしたが

あまりに感動したので綴らせてください



事前予約制で入場制限しているのも館内撮影禁止なのも(写真は野外です)

えっ、とおもったけど、行ってみて納得しました

ほかの人気スポットにはないゆったりした時を過ごせます

都内というのを忘れ、どこか避暑地へ旅行したような気分になります



宮崎駿さんってすごくすてきですね(今更,,,)

むかし、NHKのドキュメンタリーで、子どもの夢をとか環境保護とかをドヤ顔で答えながら

画面が真っ白になるほどチェーンスモーカーっぷりを発揮してて

そのなんともいえないシュールさに苦笑した思い出くらいしか氏にはなかったけど笑

至る所に遊び心にあふれていて、常に子どもの目線をわすれない、愛と夢に溢れた美術館でした

館内すべてがひとつの作品、すごくこだわって、愛を込めてつくったんだろうなあってかんじで

ただのイベントスポットなんておもってたなんて恥ずかしすぎる

ジブリに興味がないとおもったり、子どもっぽいかもといってディズニーランド的なイメージで

まだ避けている方がいるなら、ぜひ考え直してほしい!



この美術館を個人的にだいすきな耳をすませばで例えたら

地球屋のようなかんじです「すてきな場所をみつけた!わくわくする!」

けっして一度だけではなく、何度も、何度も訪れたくなる街

いい年したわたしが色んな展示にわくわくできたので、子どもが行ったらもっと感動するだろうなぁ



今、オシャレと言われる街に住んでいる

すれちがう人たちが雑誌から抜け出したような人ばかりで、

ふらっと入ればお店はどこもインテリアや商品に凝っていて可愛い、

そんな中で刺激を受けながら、わたしも自分を磨いていきたい,,,

けれど、ふと、たまに妙な感覚に支配されることがある

けっしていやではない、だいすきな街なんだけど、

時々、究極まで洗練され、尖りきった人や物たちに

なにもかも過度に身に着けて、中身がもうまったくみえない

そんなToo muchさにオシャレ疲れをかんじなくもない

けれど、ジブリの森にきて、こころが洗われた


わたしは余裕がある生活がだいすきだ

お金に余裕があって、余裕のあるオシャレ、カワイイ、そういうものもだいすき

(そもそもファッションっていうのは、生活に余裕のあるひとが凝るべき趣味で

アートというのは、生活に余裕のあるひとが産みだせるとおもっていた)

けれどその憧れは表参道や代官山を闊歩する洗練されているモードさではなく、

かといって中世ヨーロッパのようなメルヘンチックで華美な世界でもなく

どこかでノスタルジーにかられ、幼いころ、こんなものに憧れていたなあ

その気持ちを彷彿させる世界観、そういったセンスこそがすきなんだと

自分の好きっていう感覚、それに改めて出会えた(ジブリ作品に詳しくないにも関わらず)



ふたつのいちばん好き を発見したのですが

ひとつめは「映画の生まれる場所」という常設展示の場所

もう入った瞬間に「こういうアトリエ欲しい!!」とおもいました

展示スタイルは「お客さんを信用してる」ってこと笑

マナーの良い来客者で成り立ってるから、あんなに間近で貴重なものがみれるのですよね

アリエッティで出てきたドールハウスもあって、ミニチュアオタなわたしはすごく感動しちゃいました

けど、よーくみると、かわいいだけではない、

締切に追われてテンパってる絵とか大量のタバコの吸い殻とかもあって、その遊び心がまたいい


思うに、けっきょく皆に愛される作品を産めるひとって綺麗な面だけじゃないんですよね

手塚治虫は嫉妬の塊で色んな後輩の悪口をいいまくり相当偏屈だったそうだし、

もっといえばモーツアルトはスカトロマニアだったそうです笑

その上でのあの美しい作品なのです

隙のない完璧な作品なのに、それに白々しさをかんじないのは

作者がほんとうに天才だったのではなく、むしろ逆で、

白々しくない完璧さを客観視できる能力があるからこそ、作品に存在感があるのではないのでしょうか

モノかきをしてるひとは自分を含め、周りにたくさんいるけれど、

傷つきやすく、繊細でロマンチスト、それゆえに現実にそりが合わず殻に閉じこもる

けれど見果てぬ夢は永遠と語る,,,

そういうタイプのひとが多いです、っていうか例外なくこれなんです


大袈裟かもしれないけど、夢のある色鉛筆の横にある吸い殻とか、

可愛いだけじゃなくて色々ごちゃついてるよ、っていうスタジオの絵とかが、

こういういろんなこともあって僕はここまでになったんだよ、って伝えている気がしてならないのです

けれども不思議と、その雑多さが違和感なく統一されて逆になによりも純度が高く、美しくみえる

そういう勝手な妄想まで含めてこの「映画の生まれる場所」という展示場はかなり気に入りました



ふたつめは短編映画館の「めいとこねこバス」という15分くらいの映画

ほっこりする可愛らしいお話なのですが、なぜかこれをみて涙がとまらなくなったわたし,,,笑

映画をみて泣くなんてほぼしないのに、なぜにあんなに泣けたのだろう

この不可思議な出来事を一緒に観た相手に伝えられるかな、とおもったのですが

なんと相手も「これをみるとなぜか泣けるんだよ,,,(二回目らしい)」と笑

このひとと見れてよかったです笑

(うしろの席のカップルの男性は「寝ちゃった~」といっていたので)

映写機からおじさんが手をふってくれたりね

素敵すぎる



展示が入れ替わったら必ずまた行きます

ほんとうにステキな場所でした

あ、ちゃんとジブリ作品もみます,,,笑