コンサルティング業界は案外、合併や改称が多い業界です。

最近は何でもかんでも「コンサル業務」なんて呼ばれていて、新聞でもよく見る言葉ですが、
一般的に「コンサルティングファーム」と呼ばれているのは、外資系の会社です。
船井総研や日本LCA、タナベ経営など日系もあるのですが、なぜかイメージが違います。

外資系のコンサルティング会社も大きく3つに分かれます。

1つは、マッキンゼー、ボストンコンサルティング(BCG)のような「戦略系」
「経営コンサルタント」という言葉が一番しっくりくるところで、この区分はあまり組織の合併
などの動きはありません。

歴史を振り返ればかなり昔に、カーニー&マッキンゼーという会社がA.T.カーニーと、上記の
マッキンゼーに別れたくらいです。著名なBCG、ベイン、モニターなどは純潔のままです。
A.T.カーニーは一度EDSに買収されましたが、その後MBOで独立しています。

2つ目はヘイコンサルティングワトソンワイアットと言った「人事系」
こちらは「専門系」とも言えるでしょうか。

3つ目は、アクセンチュア、IBCSなどの、「IT系」、または「会計事務所系」です。
この業界が最も動きが激しく、名前もコロコロ変わるため、非常にややこしいところです。
元々は、会計事務所の一部門から発展したケースが多いため、上記のように呼ばれます。

軽く端折りながら歴史を振り返りましょう。

かつて、5大会計事務所(アンダーセン、KPMG、PWC、デロイト、アーンスト&ヤング(E&Y))に、
それぞれコンサルティング部門ができました。日本では、5大会計事務所に4大監査法人
(朝日、中央青山、トーマツ、新日本)が提携していました。

そのうちのひとつ、アンダーセンコンサルティングは、親だったアーサーアンダーセンと
資本関係を分離し、アクセンチュアと改称して独立しました。その一年後、エンロン事件が発生し、
アンダーセンは消滅、KPMGコンサルティングに残部隊が統合され、べリングポイントという会社になりました。

一方、PWC傘下のプライスウォーターハウスは、独立してマンデーなどという名前になる
ところでしたが、直前でIBMに買収され、IBMビジネスコンサルティングサービス(IBCS)
なりました。そして今度、上記べリングポイントとさらに統合するようです。

トーマツ/デロイトコンビの下にもデロイトトーマツという会社もありましたが、ブラクストンと改称し、
さらにアビームコンサルティングと名称が変わり、NECに買収されました。
E&Yはあまりこの分野に興味がなかったらしく、かなり昔に部門をキャップジェミニに売却しました。

このように、複雑な経緯を経たこの業界ですが、IBM、NECと言ったメーカー傘下に入った2社、
そしてアクセンチュアの3社に絞られてきたようです。

以上、コンサルティング業界の概要でした。
なぜこれを書いたかって??特に意味はありません・・・。