なぜか、一般マスコミではあまり大きな扱いをされていない事件のようなのですが、
「六会コンクリート」という会社が、日本工業規格(JIS)に適合しない生コンを出荷し、
神奈川県内で300以上の建築物で、使われてしまったという事件が発生しています。

国土交通省の発表 は7月8日ですが、既に2物件でコンクリート壁が自然にはがれる
「ポップアウト現象」が2物件で観測されており、強度に疑問が投げかけられています。

生コンクリートを作るときに、砂のかわりに一般廃棄物や汚泥を焼却処理した後に残る
灰を溶かして固めたガラス質の粒を使用したことで、コンクリはJIS規格を満たさなくなり、
さらに、このコンクリを使用した物件は、建築基準法第37条に違反することになります。

では、この物件は一体どの物件なのか?

生コンは作成後90分以内に使用しなければならないため、出荷先は横浜や鎌倉など、
県内5市内に限られるといいますが、なんといっても、300以上の建築物ということ
ですから、半端な数ではありません。

さらにこの問題が深刻なのは、姉歯問題でのヒューザーといった新興デベロッパーでは
無く、三井不動産、野村不動産、東京建物、長谷工コーポレーションといった、大手の
デベロッパーの手がける物件に飛び火しているという点です。

現在わかっているコンクリの使用先です・・・。

○ (仮称)大船駅前計画」(全73戸のうち約50戸が販売済;08年10月引渡予定) 三井不動産
○ 藤沢市の「いすゞ自動車藤沢工場」で新築工事中の事務所棟 三井不動産

○ 鎌倉市長谷の大仏トンネル工事など7カ所の県発注工事

○ グランドメゾン東戸塚(積水) 施工/株式会社長谷工コーポレーション

○ ブリリアアーブリオ戸塚(東京建物・NTT)施工/ 淺沼組

○ サンクタス戸塚(オリックス) 施工/大洋建設株式会社

○ レーベンハイム鎌倉マナーハウス(タカラレーベン) 施工/(株)熊谷組

○ プラウド藤沢イースト・ウェスト(野村) 施工/(株)淺沼組東京本店

○ パークホームズ大船(三井) 施工/三井住友建設

○ ヴェレーナ湘南海岸(日本綜合地所) 施工/(株)長谷工コーポレーション

○ グレーシアステイツいずみ野(相鉄不動産) 施工/五洋建設(株)

○ グレーシアパーク藤沢善行(相鉄不動産) 株式会社長谷工コーポレーション

○ レクセル藤沢(扶桑レクセル) 施工/東海興業株式会社

○ ヴェレーナ戸塚(日本綜合地所) 施工/株式会社長谷工コーポレーション


しかし、長谷工が多いですね。大丈夫なのだろうか・・・?