楽器のドラムを初めて演奏した人の多くが「どうやったら手と足がバラバラに動くのか、わけが分からない!」と混乱状態におちいるように、ドラムは数ある楽器の中でももっとも複雑な体の動きを求める楽器といえます。そんなドラムを演奏している人の脳ではどんなことが起こっているのか、そしてドラマーに多く見られるという特徴はどのようなものでしょうか。
ドラマーはスティックを持った腕を動かして、ドラムを叩きます。これはもちろん脳が指令を出したことによる結果。
そして脳がこの音を知覚することで、脳の高次機能をつかさどる大脳皮質が活発化します。
ビートを刻み始めると、ちょうど耳の知覚に位置している聴覚皮質が活発になり、脳全体の働きとして単なる音が音楽へと変化して行きます。
さらに長い期間にわたって演奏を継続していると、脳の中では神経細胞のシナプスが形成される髄鞘形成(ずいしょうけいせい)がおこり、演奏に対する脳の能力が徐々に強化されることに。
演奏を続けることで、脳で考えたことと耳で聞いた音のサイクルが繰り返され、脳の中ではさらに機能が強化されていきます。
このように、練習を重ねたドラマーの脳では演奏に優れた進化がおこり、正確なタイム感や演奏のスタイルが構築される、というわけです。
心理療法(セラピー)の現場に楽器演奏を取り入れる試みもおこなわれているとのこと。これは、ドラムを演奏することで脳内麻薬物質のエンドルフィンが分泌されることで、ポジティブな感情が生まれて周囲の人たちと協力するという行動に結びつく効果があると考えられています。さらに、アルツハイマー病を患っている患者にドラムの演奏を聴かせたところ、1年にわたって何も話さなかった女性が息子の名前を口に出したという逸話もあるほどで、ドラムの演奏や音そのものには、人間の脳を刺激する働きが備わっているようです。
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