オシリに何か症状があるから肛門科を受診する人ばかりじゃないんです。
よくあるのが
大腸内視鏡検査を受けたら痔を指摘された
というケースです。
ご本人は全く気付いていないわけですから、普段は何も症状がありません。
だからビックリしたり心配になって受診されるわけです。
内視鏡検査をした内科の先生から受診を勧められて来られる患者さんもおられます。
患者さんは「痔」と言われます。
内科の先生からの紹介状には「痔」と書いてあったり、「痔核」や「内痔核」と具体的な病名を記載されているケースもあります。
でも、診察するとイボ痔じゃないんです^_^;
正常な肛門の人が多いです^_^;
えっ?! じゃあ、内視鏡で見えたものは何?
とビックリする患者さん。
それは正常なふくらみなんです。
誰でも肛門の中には、血管がたくさん集まってクッションのような膨らみを作っている部分が3カ所ほどあります。
それがうっ血して腫れて病的に大きくなったらイボ痔なんですが、何センチ以上だとイボ痔と診断するとか、そういう大きさの基準はありません。
でも、イボ痔も大きくなると肛門の外に飛び出してくるので、そうなると「脱肛」という病名が付きます。
出てこないと、中にあるイボ痔がどれくらいの大きさか自分では分かりませんし、
そもそもイボ痔があるかどうかも分かりません。
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コンサートで演奏できるかな?
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痛みや出血などの症状があれば、まだ気づきもしますが、
イボ痔って意外と無症状の人も多いんです。
だから大きくなって出てきてから「これ、何?!」となるのです^_^;
ご本人にしたら「ある日突然痔になって出てきた!」のですが、
知らない間に肛門の中で育ってたんですよね^_^;
だから本当は突然じゃないんです。
長い年月をかけて大きくしてしまったものなんですよ^_^;
じゃあ、大きく育つ前に切除して取ってしまえば将来イボ痔で苦しむことはないだろう・・・
なんて思う人もいるでしょうが、残念ながらそれは無理です^_^;
だって、手術しても「痔にならない肛門は作れない」からです。
イボ痔が出来てしまった原因である排便習慣や生活習慣を正さない限り何度でも痔になります。
実際にそういう患者さんも見てきました。
だから内視鏡で小さなイボ痔が見つかったからって手術じゃないんです。
痛みや出血などのつらい症状がなく、脱出症状もなければ手術は必要ありません。
それよりも、今後、大きく育てないよう何に気をつけたら良いのか考えることが大切です。
大腸内視鏡検査は肛門を診察するための検査ではありません。
大腸の中を見る検査です。
大腸の中から肛門を観察すると膨らんで見えます。
その膨らみが正常なのか、どこからが異常なのか判断するのは難しいです。
だから大腸内視鏡検査で痔と言われても、痔ではないことも多いです。
また「イボ痔は見つけ次第、即手術!」ではありません。
別に何も症状がなかったらイボ痔があってもいいじゃないですか^_^;
手術せずに持っててもいいんですよ(*^_^*)
痔とうまく付き合うことだって出来ます。
それが出来なくなったら手術を考えても手遅れになりません。
だから手術はあせって受けるものではないです。
しなければならないものでもないのです(*^_^*)
大腸内視鏡検査でイボ痔って言われても、イボ痔じゃないかもしれません。
無症状で脱出症状がなければ手術は必要ありません。
不安になっても慌てず、自分でちゃんと調べて行動して下さいね。