みのり先生の診療室

5万人以上の「オシリ」を診察してきた
肛門科専門医の女医がつづる
お尻で悩める人へのメッセージ

Introduction

$みのり先生の診療室

はじめまして。佐々木みのりです。

私は皮膚科医から転身して以来18年間、
5万人以上の『おしりだけ』を
見つめつづけてきました。

肛門科のお仕事を始めて驚いたのは、診察室で涙を流す患者さんが多いことでした。

えっ?!
私が泣かしてるんじゃないですよ^_^;

ホッとして・・・
感極まって・・・
治ると分かって・・・

涙が出ました・・・とよく言われます^_^;

「痔」  「ぢ」

誰がこんな名前付けたんだろ・・・(-_-;)
こんな名前じゃなきゃ、もっと堂々と言えたのかもしれない。

死に至る病じゃないのに、どうしてこんなに人々を苦しめるんだろう。
3人に2人がなるようなありふれた病気なのに、どうして家族にすら内緒で、誰にも言えず一人で悩んでいるんだろう。
どうしてオシリのせいで人生暗くなっているんだろう。

風邪と同じくらい誰もがなるありふれた病気。

「私、風邪ひいちゃった・・・」
と同じように
「私、痔になっちゃった・・・」
って言えたらいいのに。

そんな思いを込めて、誰にも言えず悩んでいる人の助けになればと思いブログを始めます。

肛門科だけしかやっていない私だからこそ書ける役に立つ話、全然関係のない役に立たないかもしれない話。
肛門科医が日常どんな生活を送っているのか?何を思い、何を考えているのか?
などなど自分の言葉で綴っていこうと思っています。
応援してくださったら嬉しいです。

読んだ人が不安になるのではなく、ホッとできて幸せで前向きな気持ちになるようなメッセージを発信できるよう頑張ります(^-^)/
NEW !
テーマ:
もう10年以上前の話になると思うのですが、

痔からの出血がひどくて
重度の貧血になり
突然倒れて救急搬送され

輸血を受けて入院中の患者さんが
私の外来に来られたことがありました。


救急病院に入院中の患者さんでした。


来られた時は輸血をされたあとなので
顔色はそんなに悪くなかったですが、

貧血の人特有の青白くてガビーン
ちょっと足元がふらつく傾向は
ありました。


診察すると
ひどい脱肛でしたあせ


排便後、出てくるイボを
中に戻しても
全部入りきらず、
一部飛び出している状況でした。泣き


痔がひどくなってきていることは
自分でも分かっていたけれど
痛みがないので放置してきたそうです。


でも
排便の度に出血するようになり
最初はビックリしたけれど
それにもだんだん慣れてきて

すぐに止まる出血だから
そのままずっと様子をみていたそうです。


そのうち
貧血症状が出て来て

ちょっとカラダがだるい
フラフラするようになり

近所の内科を受診。


血液検査で貧血と診断され
鉄剤を処方され
ずっと内服されていたようでした。


最初は貧血症状がしんどかったのに
カラダが慣れるのか

だんだんしんどさも分からなくなり
自分では大丈夫だと思っていたそうです。


普通に日常生活も送れるし
別に不便も感じていなかったので

痔の治療をしよう

という意識もなく
受診するのも恥ずかしいし

ずっと先送りにしてきたそうです。


そして

ある日突然、倒れて
救急搬送された時には

ヘモグロビンの数値が2!!!!!!!!!!
(単位は省略します)


これが
どれくらいひどい数値か
分かりますか?


普通は女性でも12前後あるものです。


10を切ると
治療をすすめられることが多いですね。


今まで
痔の出血で貧血になっている患者さんを
たくさん診てきましたが

ここまでひどい貧血は初めてでした。


2なのに
普通に生活ができていたことに
まず驚きました。びっくり


患者さんによると

貧血が徐々に進行すると
カラダが慣れてくる



そうです。


そしてだんだん
感覚が麻痺してくるそうです。


痔は良性疾患ですが
ここまでひどい貧血を引き起こすと
命に関わります。


だから

痔からの出血が毎日ある

便器が赤くなるくらいの出血が度々ある


という人は

一度、血液検査で
貧血のチェックは受けましょうね。


いくら貧血の治療をしても
肛門から血液が失われていけば
貧血は進行します。



だって
オシリから血がダダ漏れなんですもん・・・ハァ


袋に開いた穴を塞がずに
上から水を入れるようなものですね。・・・。


だから
このような場合は
ちゃんと痔の治療が必要です。


手術治療が必要なのですが
貧血がひどいと
手術を受けられない
のですえ~ん


だってね
貧血の人って
血が薄くてシャバシャバで
止血しにくいんですよド●モ風③


術中も術後も
出血のリスクが高くなるため
貧血の治療をして
ある程度、貧血が改善してから
手術をします。



施設や先生によって
どれくらいで手術をするか
という値は違うのですが

普通、ヘモグロビンが2だったら
手術引き受けたくないし

実際に、この患者さん、
手術を方々で断られて
私の外来を受診されたんです。


しかも救急病院に入院中・・・


貧血は輸血で改善しているとはいえ
ハイリスク!


わらにもすがる思いで
本当に「最後の砦」だと思って
大阪肛門科診療所に来られたのでした。


すごく悩み迷いましたが
手術を引き受けました。

入院中なので
入院先の病院に
帰らなければなりません。


だから
日帰りで安全に行え
出血のリスクがほとんどない
分離結紮術で手術をしました。


痔からの出血は止まり
翌日から排便しても
出血はありません。
(当然ですが・・・)


貧血は急激に良くなり
どんどん顔色も戻り
本当に元気になられました。


それにしても

ヘモグロビンが2でも
普通に生活できるんですね・・・。


そちらに驚き・・・汗


だから
痔から出血してる人は
注意して下さいね。


これくらいは大丈夫
まだ全然症状ないし〜プ―


なんて思ってたら

ある突然、
貧血で倒れるかもしれませんよ。ニヤ


せめて
定期的に血液検査だけは
受けて下さいね!

それは肛門科じゃなくても
受けられますから苦笑い


そして
その時に貧血が見つかったら
内科の先生には
痔から出血していることを
ちゃんと伝えて下さいね!



あまりにも重度の貧血で
治療によって改善しないと

白血病などを疑われ
精密検査を勧められている患者さんも
たくさんおられましたから苦笑


トイレで毎日血を見てる人
十分注意して下さいね〜

blog1021

診療所のセラピードッグ「ラブ」らぶ
ラブは傘が苦手・・・。
犬のようちえんで
傘の中に入るトレーニングトイプ-アプリコット
きっと怖かったんだろうな〜トイプードル

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