短編シリーズその③

 第二次大戦前から戦後の混乱期にかけて、
いつどっちの軍が訪れるか解らないから村々では「貴軍歓迎」を掲げるところが有ったという話を聞きました

 というか普通攻めこんできた軍隊に喧嘩売るようなところなんてないですよね。都市でも農村でも、その軍隊とうまく折り合おうと考えるはずですからね。軍隊だって中世はともかく、近代化以後の軍隊は略奪禁止の治安維持第一ですからね。支配地管理のための計算された、統制された略奪ですしね。下手に統治に失敗して民間人が立ち上がっちゃって遺恨を残したらめんどくさいことになりますから。

 民の方も、ひとうちの側も真っ先に糧食を提供するのも下手に抵抗して略奪されたらかなわんから、先んじて提供するわけで。


 勝てば官軍の諺のあとに、勝った官軍に食料を提供するのが民―っていう続きを加えてもいいかもしれないなんて思いましたまる