肛門科医の性(さが) | 大阪肛門科診療所 院長 佐々木いわおブログ──『過ぎたるは及ばざるにしかずだよ、佐々木君』

大阪肛門科診療所 院長 佐々木いわおブログ──『過ぎたるは及ばざるにしかずだよ、佐々木君』

「切りすぎた肛門は元には戻せないんだよ・・」故隅越幸男先生の言葉をいつも心の真ん中に置いて「切りすぎない手術」「切らない肛門診療」を追求する肛門科専門医が、手術のこと、治療のこと、日常のことを、綴ります。

肛門科医ならでは(あるいは宿命?)と思えるような変な性質があります。


ありがちなのですが、ところかまわず大きな声で仕事の話(排便について)をしてしまう。

皆さん想像がつくでしょう。

私達も、自分の子供にたしなめられるくらいです。


肛門科医は右に傾いている人が多いという都市伝説があります。

肛門科の診療は、多くの場合、右に傾いた姿勢で行います。

だから肛門科医は右に傾く姿勢に慣れています。

私も、左に傾くよりも、右に傾く姿勢の方がラクで得意です。

肛門科医の集合写真は、なぜかみんな右に傾いているんだよー」と以前誰かが言っていました。

ホントかな?


肛門科医は、鼻があまり良くない人が多い、というより臭いに鈍感な人が多いです。

かの隅越先生(注)もそうでした。

助手をしているときに良く言われました。

「ねえ、どんな臭いか嗅いでみて。ぼく鼻が悪くて臭いが分かんないからさ。」

当時は「ええ?この臭いが分からないの?」と思いましたが、私も徐々にそうなりつつあるのかも・・


診療所のセラピードッグ、ラブです。
ニッコリ笑っています。
鼻は良いはずですが、クサイものが好きなようです?


肛門科医のPCは日本語変換が変ですね。

PCの学習機能のお陰なのですが、

「自覚」が「痔核」となるのをはじめとして、

「二郎」は「痔瘻」(世界中の二郎さん、ごめんなさい)

「校門」は当然「肛門」と変換されます。

校門なんて滅多に打たないから、仮に打つときがあれば100%近く間違えて、打ち直しています。

誤字チェックは必須です。


先日やってしまったのが、

残念(ざんねん)と打とうとしたら、手が勝手に残便(ざんべん)と打っていました。

指が覚えてるんですねー。こわいこわい。



(注)
隅越先生
隅越幸男、日本を代表する肛門科医、故人。
社会保険中央総合病院(現東京山手メディカルセンター)大腸肛門病センターの初代センター長。
1972年に「痔瘻の隅越分類」を提唱、40年以上経った現在も広く利用されている。