当たり前のことを、当たり前にできること | 大阪肛門科診療所 院長 佐々木いわおブログ──『過ぎたるは及ばざるにしかずだよ、佐々木君』

大阪肛門科診療所 院長 佐々木いわおブログ──『過ぎたるは及ばざるにしかずだよ、佐々木君』

「切りすぎた肛門は元には戻せないんだよ・・」故隅越幸男先生の言葉をいつも心の真ん中に置いて「切りすぎない手術」「切らない肛門診療」を追求する肛門科専門医が、手術のこと、治療のこと、日常のことを、綴ります。

肛門科の手術は、外科のトレーニングの初期にやる手術ということになっています。

外科医なら誰でもやったことのある手術なのです。

だからなのでしょう、簡単だと思っている医師も多いですね。

「オレにもできた。」ってね。

そう、やるだけなら多分大抵の外科医ができるんですよ。


しかし、どんな仕事も深く理解しようとすると時間と努力が必要です。

だから、どんな仕事にも必ずプロフェッショナルがいるのです。


例えば、清掃。

ものすごく難しい仕事です。

当院は今の委託先に出会うまで、満足できる清掃のできる人を一人しか知りませんでした。

清掃に関しては妥協に妥協を重ねて、それでも辛抱できずに委託先を替えてきました。

清掃は誰でもやりますよね。

当たり前の仕事です。

しかし、当たり前の仕事を当たり前の仕上がりにするためには努力が必要です。

努力していなければ、当たり前の仕上がりには決してなりません。



昨夏の集中豪雨で大漏水が起きました(T_T)
清掃のプロに大いに助けていただきました




肛門の手術も、全く同じだと考えています。

外科医なら誰でも経験のある、極めて普通の手術です。

しかし、いつでも当たり前の仕上がりを得るためには不断の努力が必要です。

そういう人からは見えにくい努力を、厭わずにできる自分でありたいものです。