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カナダの年間平均収入は$48,250らしいですから、共働きとしても、せいぜい、手を出せる物件って$500000(5千万円)程度。でも今のカナダの都市部で$500000の物件はとんでもなく郊外かとんでもなく狭い物件。ものすごく小さくても場所がよいと、ビッド(希望価格を書いて、一番高い人が入札出来る)システムになりますので、数千万円値上がることもザラです。しかも$700000に家を買って、リフォームに$300000費やしたとかよく聞きます(合計1ミリオン!)。別に綺麗にしたかったのではなく、古すぎて電気系統が危なすぎてリフォームせざるを得なかったそうです。コワイ。ちなみに日本語のリフォームに相当する言葉は、英語ではRenovation です。

この不動産高騰は富裕層の外国人投資家がもたらしたため、持ち主が住民でない場合の税金見直しなど、いろいろ政府も手を打っているものの、こういう抜け道には余念がないのが投資家達。実際にその街に住んでいる人間としては迷惑ですが、正直、カナダの都市部で1ミリオン超す物件でも、作り方は雑なのです。Shangri-La Hotelは建設中やメンテナンス中に、窓ガラスを歩道に落すという事故を数回やらかして、けが人も出しているのですが、Shangri-La Hotelは『建物の開発者の責任であって、名前を貸しているだけで我々には関係なし』とコメントしています。高名なホテルがそんな対応なのかと唖然としました。じゃあ、ネームバリューだけのホテルにわざわざ高いお金を払う価値はない!、っていう。
どうも、今のカナダ、開発者側も、名前を貸すホテルやコンド側も非常に傲慢かつ横柄。
それでも物件が売れて行くからよいのでしょうけど、奢れるものは久しからず。

私の住んでいるアパートは小さなアパートですが、周囲は高層コンドばかり。隣に建設中のタウンハウス、お値段、数ミリオン。プッ。
何というのかステータスを求めるほどの規模の街ではないと思いますし、成長は見込めますが、ここまで不動産が高いのは異常。
でも商売的に下がって欲しくないでしょうし、カナダの金融的に、価格下落がガツンとやってくるとは思えないです。
そんなこんなで『東京より広くて安いところに住めるのでは?!』というのは幻想でした。
他の人と住んでも気にならないのなら一軒家をシェアしたり、広い物件に安い家賃で住む事は可能だと思います。特にワーホリや学生の人はシェア物件を探した方が良いかもしれません。カナダの都市部で賃貸物件を借りるとなると通常1年契約ですし、安い物件は地下室なことが多いです。女性の地下室住まいは、おススメしません。安全面などで疑問が残ります。
また郊外に行くと家賃も物件も安くなりますが、車がないと何も出来ません。

そんなこんなで「マイホームを持てちゃうかも?」くらいに思っていたのですが、全然違ったという。おそらく、この不動産高騰の始まる前に移民出来ていたら、決して夢ではなかったのだと思うのですが。私の前に移民している友人は殆どがマイホーム持ちで、そのお値段は現在の数分の一だったという。何事もタイミング。でもタイミングがあわなかったということは買う時ではないのだな、と思います。

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