ダライ・ラマに捧げる歌を歌った若きチベット人歌手、不当拘束される。拷問で健康状態悪化 | チベットとビルマの難民支援 難民支援NGO"Dream for Children"公式ブログ

ダライ・ラマに捧げる歌を歌った若きチベット人歌手、不当拘束される。拷問で健康状態悪化





人気のチベット人歌手が中国当局に拘束された。ダライ・ラマに捧げる歌を含むアルバムをリリースしたためだ。


拘束されたのは、ウギェン・テンジン(25)。拘束されたのは先月で、「止まることのない我が心の血」というアルバムをリリースした後のことであったという。この数か月、監視が厳しいため、チベット本土の情報は入手しづらい状況になっている。


情報によると、ウギェンは拘束後拷問を受け、障がいを負ったという。


「ウギェンは先月アルバムをリリースしました。逮捕はその直後でした。」

最近チベットに滞在した、ニューヨーク在住の人物はこう語った。


アルバムには、ダライ・ラマ、チベット仏教第3位の高僧カルマパ・ラマ、チベット亡命政権首相に捧げる歌が含まれていた。


「アルバムは13曲入りでした。ダライ・ラマ、カルマパ・ラマ、ロブサン・センゲチベット亡命政権首相に捧げる歌も含まれていました。」



抗議


ウギェンは、中国青海省ユルシュルのナンチェンのスマの生まれだ。青海省、甘粛省、四川省では、この数か月、中国のチベット統治に異を唱え、ダライ・ラマのチベットへの帰還を求める声があがっている。


これまでに、チベット人30人が中国の統治に異を唱え、焼身自殺を行っている。その後、チベット自治区、甘粛省、四川省、青海省で監視の目が強まっている。


ウギェンと同郷で現在はニューヨーク在住のドゥルダク・ニマも、ウギェンがアルバムが原因で逮捕されたことを友人から聞いたという。


「数日前、友人がチベットから手紙を受け取りました。その手紙には、ウギェンが逮捕されたと書かれていました。逮捕はアルバムのリリースが原因だと思います。」


「アルバムの発表前、ウギェンの逮捕を恐れて、アルバムの発表をやめるよう諭すチベット人もいました。」

とドゥルダク・ニマは語る。


「ウギャンは、DVDでもチベットの宗教や政治に関する歌を歌っていると言っています。彼は、チベット問題とチベット人のアイデンティティについて問題提起をしていたのです。」


アルバムの中の1曲の一部はYouTubeにもアップロードされている。ウギェンは、チベットの独立と自身の胸に秘められた想いを仄めかす歌を歌っている。

「チベットの3地域の団結。これが、私の心の中に50年間秘められた想い。この想いを、この歌に乗せて、みなに届けます。」



拷問


チベット本土の匿名の人物からの書簡によると、ウギェンは刑務所でひどい扱いを受け、健康状態が悪化しているという。


「親戚も友人も訪問を認められていません。」


「ウギェンが激しい拷問を受け、障がいを負ったと警察から聞きました。ウギェンは拘束前に手術を受けていました。拷問でその傷が悪化しているのです。」


2008年にチベット全土に広がるチベット人のアイデンティティと人権を求める抗議活動の後、チベット人作家、芸術家、歌手、教師の投獄が相次いでいる。


チベットの独立を求める歌を録音したとして、タシ・ドンドゥプという歌手も投獄された。彼は、刑期の15年のほどんどを刑務所で過ごし、釈放された。


タシは、チベットの独立とダライ・ラマを支持する歌を歌ったことが罪に問われていた。


【亀田浩史訳】


元の英文記事はこちら





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