「チベット人居住区が壁と有刺鉄線で封鎖されています。」 チベットのラサを訪れた外国人の報告 | チベットとビルマの難民支援 難民支援NGO"Dream for Children"公式ブログ

「チベット人居住区が壁と有刺鉄線で封鎖されています。」 チベットのラサを訪れた外国人の報告





「チベット人の姿が見えなくなっていきます。」


「チベット人居住区が壁と有刺鉄線で封鎖されています。」


「1日中、軍の訓練歌が聞こえます。」


「武装車両に装備されたマシンガンがチベット人の方を向いています。」


「すべてのチベット人が身分証明書の常時携帯を義務付けられています。」


「7千人のチベット人巡礼者が、3か月間、再教育キャンプへ送られています。仕事も年金も失ってしまいます。」


「兵士がポタラ宮に常駐しています。」


「僧侶がハンガーストライキを計画しています。」


これらのぎょっとするような報告は、最近チベットに滞在した外国人によるものだ。


今後2か月間、この情報が外国人による最後の中立な報告となるかもしれない。中国政府の命により、チベットは外界から遮断されているからだ。この時期には2つの重大な出来事がある。1つは、2月22日のチベットの正月だ。もう1つは、過去にチベット人の抗議活動が起きた3月10日だ。


チベット在住の友人の作家が特定されるのを防ぐため、今回の報告の著者の氏名は伏せる。


以下は、この報告に若干の編集を加えたものだ。



ラサからの報告 2012年2月18日


私はたった今、ラサから戻ってきまたところです。チベット人の姿が見えなくなっていきます。流血を招くのは避けられないと誰もが怯えています。



ラサの住民のうち120万人が漢人、20万人がチベット人です。チベット人居住地域の大部分が10~16フィートの壁で封鎖されています。有刺鉄線で遮られている場所もあります。ナチス・ドイツが設けたワルシャワ・ゲットーのようです。「閉ざされた」空間には武装警察、SWAT部隊がおり、警察が24時間体制で通りをパトロールしています。1日中、軍の訓練歌が聞こえます。SWAT部隊のトラックと、6~15列の武装車両が日常的にやって来ます。車両1台に兵士が3~4人。車両には、ライフルやマシンガンが装備されており、チベット人の方を向いています。



すべてのチベット人が身分証明賞の常時携帯を義務付けられています。ラサ在住のチベット人は警察への登録が義務付けられています。ラサには、新たに134か所の警察の監視ポイントが設けられました。通行人や車両をランダムに捜索するためです。軍がラサ近郊に駐留しています。街中に1~10人の武装兵を持つ軍の拠点ができています。



2012年1月、インドのブッダガヤでダライ・ラマ法王によるカラチャクラが行われました。チベットからは約1万人のチベット人が参加しました。このうちの3千人は中国政府の諜報員と言われています。残りの7千人のチベット人は、インド、ネパール、香港などを経由して帰国したとたん、再教育キャンプへ送られました。少なくとも3ヶ月は拘束されます。夜は冷えるため、家へ帰りたいという年配の人々もいますが、許されません。



年配の人々のために、毛布を持ってくる家族もいました。しかし、家族はそこにはいないと中国当局から言われたということです。中国当局も彼らの行先を知りませんでした。再教育キャンプに送られた7千人への尋問は日常茶飯事です。職業を言わされ(雇用を解雇されている)、年金などの社会保障も失います。親戚の名前や連絡先の住所、親戚の職業も尋ねられています。ランダムに身分の確認や家宅捜索が行われています。家族もまた「尋問」を受けています。



バスへ逃げ込もうとした約50人の尼僧は拘束され尋問を受けています。政府に異を唱える発言をしたためということです。彼女たちの現在の所在は不明です。



「待機」というタイトルの時計を見上げるチベット人の絵を描いた画家も逮捕されました。絵の表現に問題があるということでした。



多くの人々が公安に連行され、戻って来ません。人々が姿を消しています。



チベット自治区の道路にある監視ポイントでは、自治区外のチベット人を締め出しています。さらに、車に僧侶や尼僧がいた場合、警察は、彼らに歩いて僧院に戻るよう命じています。このようは車両に乗っているチベット人は身分証明賞を携帯していることでしょう。特にロサル(チベットの正月)に、チベット巡礼者が訪れるのがポタラ宮です。しかし、監視ポイントにより、巡礼はままなりません。



以前、ポタラ宮には300~400人の僧侶がいました。しかし、現在は、36人です。兵士や軍がかつて僧侶が住んでいた部屋に住んでいます。ポタラ宮は世界遺産ですが、現在、中国政府は、軍の拠点として使っています。数ブロックの間に軍の大部隊がいます。ポタラ宮の向かいにある尼僧院にも軍が駐留しています。



ジョカン僧院にも軍がいます。ジョカン僧院周辺の市場を兵士や警察がパトロールしているときは、道が込み合うため、ぶつからないように注意しなければなりません。



デプン僧院にはかつては、1万人近くの僧侶がいましたが、現在は500~700人になっています。



6千人いたセラ僧院の僧侶は、現在200~300人となっています。セラ僧院は警察と軍に取り囲まれています。僧侶の修業中も兵士と警察が僧院をパトロールしています。



かつて300人いたノルブリンカ宮殿の僧侶は6~10人となっています。ダライ・ラマの小さな動物園は中国の商人に売られ、動物を見るには別の入場料が必要です。ノルブリンカ公園全体が世界遺産となっているにもかかわらずです。



ハンガーストライキを僧侶100人が計画しています。



この報告を、アメリカ政府、新聞社、人道機関など、支援をしてくれそうなあらゆる人に届けてください。



ご支援ありがとうございます。



【亀田浩史訳】

元の英文記事はこちら





上で出てくる場所はほとんど行ったことがあるのですが、壁で封鎖されているというような状況が想像できません。


どうなっているんでしょう。


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