東京大学大学院医学系研究科(博士課程)に進学しました。
とはいえ、まだ外務省で勤務中ですので、現在は休学中で、合流するのは7月からです。
私は精神科病棟で臨床医をした際に「隔離や拘束されている患者が多すぎない?その期間が長すぎない?」「長期入院患者が多すぎない?」という疑問を持ったところから、保健システムは公衆衛生に興味を持ちました。
そこから、LSHTMのMSc Public Healthへ進学。
そして、その解決にはまず「より良い精神保健サービスの展開」ということに国内・国外(日本・WHO・フィジーなど)で取り組みました。
また、ディプロマで精神保健サービスと人権について学びました。
そして、その後、赤道ギニアで病院の再建をしたり、外務省で外交としての保健に携わったりして、精神保健に特化せずに視野を広げてみました。
博士課程では、この疑問に立ち戻り、掘り下げたいと考えています。
CRPD art12のgeneral commentなど世界が議論している課題もあります。
人権派は「医療行為など全ては本人の同意によってのみ成立する」としていて、医療者を中心に「精神症状によっては最善の判断ができないため、一定の条件下では強制入院や加療が必要である」という意見があります。上記のgeneral commentでは前者の意見が採用されています。
これは現実的なのでしょうか?
この検討委員会に医療者や患者の代表が入っていないのは問題ではないでしょうか?
この議論にそもそも患者の声が反映されているのでしょうか?
そんな訳で、患者の声がこの議論に届くような研究をしたいと思いますし、検討委員会に役立つ研究をしたいと思います(いつかこの検討委員会に参加したい!)。
東大の教授はこの課題をとても応援してくださっており、とても楽しみです。
また、日本以外の国でも研究を経験したく、特に途上国での経験を得られると嬉しく思います。途上国では鎖に繋がれたり座敷牢が多いことは以前記載した通りです。
そこへ、いろいろ繋がって、ロンドン大学の教授も指導を引き受けてくださいました。
東大の教授とロンドン大学の教授も相談してくださり、お二人の応援をうけられるべく態勢が整いつつあり、嬉しいです。
初年はシステマティックレビューでresearch questionとか研究法を決めていきたいと思います。
週一回くらいは精神科外来とか産業医とか当直とかで勤務したいと思い、そこは調整中です。(ちなみに、これで現在の外務省での給料より良いです◎ しかし、海外での研究期間は収入を得るのは難しいので、計画は必要ね。 そして、この段階で完全な学生さんになるのも「何年学校へ行くの?」と我ながら考えちゃうので、仕事をしたり収入があるのは気持ちの安定のために大事かも。 そんな訳で、医師免許に感謝!)
そんな訳で、私の最大の課題に取りかかれる機会にワクワクしております。
LSHTMで学んだ疫学、統計などなどはすっかり錆びているので、思い出さないと!
下記の教科書をお勧め頂きました。
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