高校や大学からの講師派遣の依頼に応える仕組みが外務省にあるようです。
その仕組みで派遣され、先日とある高校へ「お仕事紹介」に行きました。
高校生が今後の進路を決めるにあたって参考となる企画の一つだそうです。
私は40人くらいの学生に自分のこれまでの仕事を紹介しました。
他にも数名が同じ時間に他の教室で「お仕事紹介」をしていたようです。(弁護士、会計士、科学者など)
「医学部を目指している子もいるので、医師としてどんな仕事があるのかなども含めてお話ください」
とのリクエストを先生から頂き、また、生徒から「精神科の仕事はどんな感じですか?」「精神科はどう診断するのですか?」「なぜ精神科に進もうと思ったのですか?」「精神科独特の大変さはありますか?」「国際機関ではどんな雇用形態があるのですか?」「世界は広いですか?狭いですか?」といった質問を受け取りました。
当日は、こちらのブログに記載しているように、臨床医から公衆衛生大学院へ進学し、フィジー大学医学部勤務、WHO精神保健部勤務(人権ディプロマ取得含む)、赤道ギニア国立病院勤務、外務省勤務の話をしました。
私の大きなメッセージは、「世界で学び、世界で働こう」でした。
こんなこと
も交えながら話しました。
結構皆一生懸命聞いてくれました。
その中でもググッと皆が聞いてくれている瞬間と、寝落ち寸前の瞬間が分かったりもして、先生の気持ちがちょっと分かりました。
大人相手の講演とは違って、皆素直な反応。笑。
1 自殺予防についての幾つかの質問(臨床医の時に自殺予防は大きな関心の一つであったことを話したことから)
2 海外に行くために必要な英語力や勉強法
3 臨床と行政の仕事でのやりがいの違い
などの質問が出ました。
1は、臨床現場と行政現場を知っているからこそ具体的な回答ができたように思います。
2は、TOEFLiBTで100点を目指しつつ
、NHK講座で今日から毎日コツコツ取り組むこと
と長期休みを利用して海外のキャンプなどに参加する
ことを提案しました。
3は、ここは正に私が戸惑うことで、今もバランスを模索中であることを伝えつつ、仕事を変えることや組み合わせることはオススメであることも伝えました。
高校生ということで、いろいろ大変な時期だと思います。
多感だし、将来を決めるような大きな決断や評価されることもいくつも経験しますし。
いろいろ考えるときの何かの参考に今回の話がつながると嬉しいです。
思いつきもしなかった視点を提示できるとしたら、それはとっても光栄です。
終わってから先生に、
「学生たちは、優秀で、親の期待を一身に背負って、大学進学先も、就職先も相当期待されている子たちです。そんな子達が、転職を積極的にしていく人生の歩み方を聞けたのはとっても新鮮な刺激だったと思います。」
と、感謝されました。
よっぽどキャリアパスがしっかりした職業でない限り、腕をあげるには、武者修行と他流試合と多セクターでの経験が大事だと思っている私にとっては、転職は非常に重要なことです。そして、自分の価値観を押し殺さずに済み健康的な方法だと思います。
後日、生徒の感想が届き、
ー 目的と意志があれば、いろいろできることが分かった。
ー 国際機関でいろんな働き方があることが分かった。大変そうだけど、無理じゃなさそう。
ー 世界を飛び回って世界のために仕事をしてて、格好いい
ー 精神科医療のない国があるなんて驚きだ
といったことが書いてありました。
胸に響くこともあったかな?と嬉しくなりました。
そして、「世界を飛び回って世界のために仕事をしてて、格好いい」というコメントはとても嬉しかったです。そうなりたいと常々思っていますが、自分としては実感もわかず、どうしたら実行できるのかしら?と考えていたところなので、第三者の視点で見ると既にそんな仕事をしている片鱗があるようで、嬉!
人前で話すのは自分に新たな視点を与えてくれますね。
前回から半年以上経っていたので、良い経験になりました。
この先、3回は予定されているので、活用しようと思います。