金銭感覚 | 女医の国際精神保健

女医の国際精神保健

精神保健および公衆衛生を軸に、韓国、ロンドン、ジュネーブ、ニース、フィジー、赤道ギニア、東京、インド。
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中学校の頃、高校の頃は、お財布に500円くらいしか入ってませんでした。
定期とお弁当があれば、毎日に特に必要はなく、特別必要な日は両親にその都度もらっていました。

大学生の頃は、3000円くらいの現金とクレジットカードで、それでも、そんなに使うことはなく、必要があれば両親に相談して、といった感じでした。
(この必要があれば、ってのがポイントなのかもしれませんが)
育英会の奨学金や通訳のバイトをしていたので、それを工面したりもありますね。

研修医になってからは、さしあたりお給料もあるので、両親に金銭的相談をすることはなくなりました。
病院に閉じこもって過ぎる時間も長かったですし、先輩医師がたくさんおごってくれました。
祖父母からは、お年玉はもらっていたかもしれません。
(祖父母にとって、私は10歳頃から変わらず、「孫」なんだと思います)
研修の時は、家賃払って、食料買って、とか必要なことをするとなくなるような給料だったので,貯金のゆとりは皆無です。
その頃は、グッチの鞄とかシャネルの靴とか可愛いなあ、いろいろ工面しなくて良い境遇になりたいなあと、夢みることもありました。

3年目以降の医師になってからは、金銭のゆとりが出て来ました。
さて、こうなるとどのように使うかは自分の選択肢次第です。
大量消費社会の中で育ったマテリアルガール的に最初に思いついたのは、所有物。
好奇心満々ガール的に思いついたのは、旅費。
おしゃべりガール的に思いついたのは、外食費。
慎重派的に思いついたのは、貯金と教育費。

まず動いたのが所有物への意欲です。
(買い物なんて研修医の間は一個もしませんでしたから)
シャネルの鞄も計画を立てれば、買えます。
ウィンドーショッピングへ行きました。
ブランド品の、ここまで完成度を追求してる職人技的なものに、「オタク大好き」としては刺激を受けるものがありました。
30万円、40万円。いろんな価格層があります。
そんなとき、オックスファム か何かのちらしに「あなたの寄付でこんなことが可能」コーナーがありました。
1円ができること、10円ができること。
何日分の食費とか、何冊のノートとか、何人分のワクチンとか。

その中に、「30万円で、アフリカのある国で、小学校の上水道が完備できます」
とありました。
私が買いたいかも~と思ってる鞄30万円は、小学校一校の上水道設備と同じ価値があるでしょうか?
以来、その金額は私の中の一つの目安です。

そして、LSHTM進学のために、荷造りをしていたときです。
使っていないものが、いろいろ出て来ました。
リサイクル店に出したり、人にあげたり、捨てたり。
物に埋もれている自分をとても感じました。

今は、
1、自分を高めることで、社会貢献ができると信じて、教育を中心にした自己投資
2、人との出会いを大切にして旅行と外食
に向けて、時間とお金が動いています。