これは有り難いっ!! | オーディオキネマ 研ぎ師伊之助深川噺

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今後、

私のシナリオでは、

女性の登場人物を増やしていきたいと考えています

出来れば、

男女半々くらいで、

江戸の町を、

ドラマで再現してみたいのです




しかし、

そうなってきますと・・・・

困ってしまうのは、やっぱり言葉

女性の使う江戸言葉ですね



当時の江戸の街では、

汚い言葉遣いから、

小粋なものまでが、

幅広く使われていたはずですが、

これらは、

ちょっと調べてみても、

なかなか分からないのが私の大きな課題でした

「これだ

という、

シナリオに使いやすい資料というのが見つからないんですよね

(まだ、必死に探していないからだ・・・・




そこで、

最終手段として、

映画や小説から学ぶことにしたのですが・・・、

(卑怯かな・・・)

この方法では、

イマイチ、

私の中で上手に定着していないのが悩みだったのです・・・

(結局は、人まねのような気分が抜けませんからね。)




そんな問題を抱えていた私ですが、

つい先日、

素晴らしい書籍と出会ったのです

それがこちら

『いきな言葉、野暮な言葉』
中村喜春著



この中村喜春さんは、

現在、コロンビア大学やニューヨーク大学で、

東洋哲学の講義をしているそうですが、

まだ日本にいる頃は、

実は・・・・、

新橋の芸者だった方なのです

(凄い経歴ですね・・・



生まれは大正二年の銀座です。

芸事好きが高じて、

十六歳で、

その道へ入ったそうです。

素晴らしい経歴ですね。

生まれた環境も、芸を学んだ時期、場所も、

申し分ないと思いませんか




この経歴を読んで、

私は、

「探していたのは、この一冊に違いない

と心で叫んでしまいました

江戸の女性の言葉を知るには、

この中村さんの書籍を教材とするのが良いでしょうね。





言語学者や歴史・風俗学者の書く本では、

どうにも堅苦しくっていけません。

そもそも、

書いている本人が、

野暮ったい先生なんですから、

そこから江戸の雰囲気を知ることなど、

果たして正しいのか、

疑ってしまいますよね




でも、

この中村さんの書かれる文章は、

オープニングの一ページ目から軽やかで、

涼やかな気持ちで読めるものなのです。

品があって知的ですが、堅苦しくはないのです。

これを芸者の粋と言うのでしょうね




やはり、

本の隅々から江戸の町を感じられる一冊でないと、

シナリオのために勉強とはならないですよね

その頃の空気を感じたいのですから、

こういった人物の書かれた、

江戸の粋についての言語解説本は、

とても貴重なものですよね




いやぁ~、

本当にこの出会いには救われたような気分です

これから、

しっかりと勉強して、

今後出会う女性声優の皆さんに、

気に入っていただける台詞を書かなくてはイケませんね。




中村喜春さん、

期待していますよ

さあっ、

これから読みますよぉ~




オーディオキネマ(脚本・演出)
山中勇人



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