芸能を志す人のそれぞれ。 | オーディオキネマ 研ぎ師伊之助深川噺

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現在私は、

自分の担当する3ヶ月ワークショップの、

延長を申請している方々との面談を行っております

そこでは様々な話をしていきますが、

中でも、

とっても大事な話があるんです。

ちょっと厳しい話になるのですが・・・・

それについて、

ここで書いてみましょう




我々のように、

ドラマ制作に関わる者・・・・

または、

声優や役者となる者・・・・

皆、

一芸を極めてそれを生業にしようと人達ですね

つまりは、

芸能界で生きようと決めた人間です。




私は、

そういった世界を志す人には、

いくつかのパターンがあると思っています。

それは、

持って生まれた才能感性のようなものです

その種類とは、具体的に・・・・

①天性の才能を持った天才。

②芸能色の濃い家庭環境で育った人。

③吸収のための努力を行う人。


こういったものです。




①については、

本当に少ない数の人達だと思います。

羨ましい限りですよね

しかし、こういった人は、どこの世界にもいるものです。

仕方ありませんね・・・




②については、

結構多いいですよね。

親がこの世界のプロとして働かれているのもそうですが、

子供を芸能界に入れたくて努力をする親もいますよね。

こういった環境は、

生まれながらに恵まれているということですね




そして、

ほとんどは③に当てはまるのです。

ここに属する人は、

身近に相談できる人もあまり無く、

孤独の中で闘うことを強いられますよね。

①や②のようなサポートもありません。

まさに孤軍奮闘ですね




私が相談を受けている新人の声優さん達も、

皆、この③の方々です。

もちろん、私も含めてです。

そこで、

面談の会話になるのですが・・・・

努力して吸収を続けなければならない者、

または努力して真似から学び芸を盗む者、

というのは、

常に、

自分の才能に不安を抱くこと、

独学の方法に疑問を抱え続けることから、

逃れられないという事実があるのです

(悩ましいですよね~)

ここで自分に勝てずに去っていく人も多いと思います

(私も何度も経験しました~




そういった闇に入ると、

必ず考えてしまうのが、

「私は、鑑賞して楽しむ側の人間ではないのか

という問いです・・・・。

この一文には、

私も何度も苦しめられました

これは、

何かしらの結果を生み出さない限り、

決して消えない妄想のようなものですね。

修行中の者には、

とても厄介なことです





私は、

この質問を受けた時には、

いつも同じことを言うのですが、

③タイプの人で、

この問いについて考えない人は、

偽物だということです

本物になっていく人だからこそ、

この問いにぶち当たるのです。

これを忘れてはいけません




そして、

ここを乗り越えた後に取る行動こそが、

初めて、

プロになるための〈本当の修行〉を始めたことになる、

と私は思っています




自分で意味を見出して始める独学こそ、

もっとも意味があり、

もっとも収穫があるのは当然のことです

ここからが、

本当の始まりではないでしょうか。

正真正銘、

プロの芸能界を目指したことになると思っています




私の経験で言いますと、

この決断以降、

あの忌々しい問いかけは、

私の裡で、

プツリと絶えてしまいました

とても不思議ですが、

そこから、腹が座ったように不安も消えて、

やるべきことに邁進できたのです。

初めて、

計画を立てて、

自分で進み始めたんですね

(長く時間を要しましたが・・・・




悩むことは良いことですよね。

ただし、

出口を見据えて、

しっかりと考えて欲しいですね。

自分との対話を大切にして、

ちゃんと答えを出していく・・・・

この行動が大事だと思います




これは私個人の意見ですが、

あまり間違ってはいないように感じています

自分の身近な方には、

ここについて深く話し合い、

いつも、

最後には、

スッキリとした表情になっていただくことにしています

ちゃんと集中できるようになるためです




これ、

必要な時間なんですよね





オーディオキネマ(脚本・演出)
山中勇人



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