第17回目を迎えました、B級映画列伝~トム・ベレンジャー編。

今回の紹介は1988年製作のアメリカ映画「背信の日々」
価値観の全く違う男女の出会いと愛によって、秘められたアメリカの暗部を浮き彫りにしてゆく人間ドラマです。

トム・ベレンジャーが今回演じるのはネブラスカに住む善良な男ゲリー・シモンズ。家族を愛し、陽気なこの男には、実は別の隠された顔があります…

その隠された顔が映画が進むにつれ明かされていくのですが、彼が信じている信念が本当に怖い…

その信念が自身の信念ではなく彼の親からゲリーへ、そして、ゲリーの子供達に受け継がれているのが身震いさえ覚えます…

「氷の微笑」で女の怖さを描いた脚本家ジョ-・エスターハスが、ここでは信念の怖さを見事に描いています。

原題は“Betrayed”信頼を裏切るという意味ですが、こちらは潜入捜査に入ったケイティの辛辣なラストを暗示していて考えさせられます…

監督は「ミッシング」のコンスタンチン・コスタ=ガブラス。

共演は出演はケィティ役に「夜霧のマンハッタン」のデブラ・ウィンガー。

マイケル役に「幸せの向う側」のジョン・ハード。

「さすらい」のベッツィ・ブレア。

残念ながらDVDは未発売で(:_;)
当時ワーナーさんから発売されたVHSでのみ鑑賞が可能です。

[スト-リ-]
季節労働者としてネブラスカの小麦畑にやってきたケィティ・フィリップス、実はFBIの秘密捜査官キャサリン・ウィーヴァーが、ゲリー・シモンズと出会い親しさを増していったのは、ラジオの過激なトーク番組の司会者クラウスがシカゴで射殺され、彼の車に“ZOG"となぐり書きされていた事件の調査のためだった。しかし、彼女の目に映るゲリーは、ベトナム戦争の英雄で古き良き典型的なアメリカ人という暖みをもつ男性で、彼がクラウス殺しの容疑者とはケィティには思えなかった。上司で昔の恋人でもあるマイケルはそんな彼女をゲリーに恋しているのだと感じとっていた。果たしてそのケィティが真実を知るのはその後のことである。まず真夜中の黒人ハンティング、そして彼の幼い子供達、ジョーイやレイチェルにまで黒人やユダヤ人に対する憎しみを教え込まれていることを知り、ケィティの心は仕事への義務感とゲリーへの愛情との間で揺れ動くのだった。ある日一家は、キャンプとは名ばかりの白人至上主義グループの交流の場に出かけ、ケィティはある暗殺と襲撃計画を耳にする。行きがかりで銀行襲撃の仲間となり信頼感の増したケィティに、ゲリーはプロポーズし、暗段計画の全容と彼の前妻の殺人事件を告白するのだった。ところが暗殺決行の夜、仲間のフリンからケィティの正体を暴く書類を手渡されたゲリーは、その夜彼女に決行の場所をデンバーと告げるのみで他には何も言及しなかったが、翌朝2人シカゴの地に向かうのだが…。

評価=☆☆☆

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