本日4月1日、ニキビ新薬「ベピオゲル2.5%」が新発売となりました。(主成分は過酸化ベンゾイル(BPO) )
ニキビは毛孔・脂腺に一致して発症する慢性炎症性疾患です。毛包漏斗部の角化異常、毛包内への皮脂の貯留、アクネ菌の増殖による炎症が病因です。
ニキビは命に関わらないものの、容姿に影響し悪化すると瘢痕が残るので早期治療が大切です。
今日までニキビ治療の保険治療としては、ディフェリン(アダパレン)と、外用・内服の抗菌薬の併用治療がされていますが、欧米では耐性菌の懸念がない過酸化ベンゾイル含有製剤が推奨され、標準治療となっています。
※同じBPOの外用薬として日本でも一時期、保険外薬として、BPエマルジョン(過酸化ベンゾイル2.5%)、オバジシリーズのクレンジダーム(過酸化ベンゾイル5%)がありましたが、ベピオゲルが承認された影響でいつの間にかなくなりました。
◆過酸化ベンゾイルとは・・・
1.抗菌剤とは異なり強い酸化作用により強力にアクネ菌を殺菌
2.角質を剥離する作用
過酸化ベンゾイルは、分解により生成したラジカルがニキビの病態に関与しているアクネ菌・表皮ブドウ球菌・黄色ブドウ球菌に対し抗菌作用を発揮します。
角質細胞同士の結合をゆるめて角層剥離を促し、毛漏斗部の角質肥厚を改善することが認められています。
肌には、常に細菌(常在菌)が住み着いていて、外にいる病原微生物が定着するのを防いでいます。この常在菌のひとつがアクネ菌で「皮脂を好み、酸素を嫌う」という性質があります。
つまり、アクネ菌は酸素があると死滅してしまう「嫌気性菌」に分類されています。
そこで、酸素と同じように働く物質を肌に塗ればアクネ菌を殺すことができるようになるということです。このような働きをする化学物質を酸化剤といいます。過酸化ベンゾイルもこの酸化剤のひとつで、これを塗布すれば酸化作用によりアクネ菌が死んでいきます。
これによりにニキビの症状が軽減されます。
・使い方・・・1日1回、洗顔後に患部へ適量を塗布する。
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