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エロティシズムとは、死におけるまで生を称えることだと言える。

 

               —ジョルジュ・バタイユ

 

ウソかマコトか。

『生涯恋愛現役』 の小見出しにあるフレーズや文章中の男女の会話。「マナさん、結構脚色していない?」、「フィクションでしょ?」、「だって、あまりに現実ばなれしていて、信じられないわ」

わかります、わかるんです。わたくしだって〈この目で見ても信じられないこと〉が、まだたくさんあるんです。

 

 先日、パリ郊外の住宅地に住む友人から、ミッドサマー恒例のコントラクト・ブリッジ後のガーデンでアペロに呼ばれました。アペロとはアペリティフ(食前酒)。ワインやカクテルなどと軽いおつまみで、会話とゆったりした時間を楽しむパーティーです。このあと夕ご飯を食べに出かけることもある、まさにアぺリティフ。

 

パーティーの最高齢は85歳のイヴォンヌでした。

イヴォンヌはパリのマダム というよりは(わたくしの目には)田舎のおばぁちゃんに見えます。いつもは大きな黒縁のメガネにナチュラルヘア、トレードマークというよりランドマークみたいな3Lサイズのワンピ。

でも、その夜はどことなく様子が違ったのです。となりには手をつないだ息子さんがいらっしゃいます。

「息子さんが一緒だから、いつもよりオシャレしたのかしら?」

 

 「イヴォンヌ、素敵な恋人ね!」、「一緒に住んでいるんだって?」、「長らく一人暮らしだったから、心配していたけど、これで安心ね」

みんなが声をかけています。「息子さんじゃなかったんだ!」

あわてて声をかけないで、よかったわ。( ̄▽ ̄)

よく見るとメガネもしてませんし、ヘアスタイルもカットされて垢抜けた感じでもあります。

 

イヴォンヌ85歳、恋人のエンジニア70歳。夫を亡くして10年目にやってきた夏でした。d(>_< )Good!!

生涯現役 、ウソではありませんゾ!