なんでなんでなんで?
俺の誕生日なのに・・自分の家に帰るって!?

このまま前夜祭からの〜祭り当日からの〜後夜祭へと!
雪崩れ込むようにラブラブしてくれるんじゃなかったの!?


「うぅぅ・・・・」

泣かんばかりの俺に智くんが冷たい目線で釘を刺す。


「35歳になったんでしょ?
一人で帰れるでしょ?」

違う!一人で帰れる帰れないじゃない!
一緒に帰りたい!
誕生日に智くんと一緒の仕事で!
24時間、寸分足りとも離れることがなく過ごせるかもしれない!
って思ってた・・俺の期待が〜〜〜


「ぅぅぅ・・・・」
「ほら。翔くん・・・駄々こねないの」

ソファーに座り込んで動けなくなった俺の横に座って。
智くんが座面に投げ出した俺の手にそっと手を重ねた。
もう片方の手でなぜか耳をいじりだす。


「んふふ・・・翔くんの耳〜
イケメンは耳までかっこいいよね」

ゴソゴソといじられる音がして。
耳たぶから、上の方までを指がたどっていく。


智くんのあの・・指が。
優しく俺の・・・を撫でてて・・・・・

見えない分、頭の中の想像が膨らむ。
いじられてるのが耳じゃなくて・・・


智くん!
そんなことされるとヤバイから!
今はやめて!


「あ・・なんか、赤くなった。
んふふ・・翔くん、なんか恥ずかしいの?」


耳いじられて、感じて元気になりかかってるとか・・
恥ずかしさしかありません!