翔くんの誕生日前日。
レギュラー番組の収録があった。
午後から夜まで、収録して、終わったあとの楽屋で相葉ちゃんが言い出した。

「ね!翔ちゃんの誕生祝いしない?
みんなでご飯しようよ!」

いや・・そんな、悪いよ・・・
って、遠慮する翔くんの手を引っ張って、相葉ちゃんが連れて出て行く。

ニノも松潤もその様子を見てた。
賑やかに楽屋から離れていく相葉ちゃんと翔くんの声。
僕もバッグを持って、出ようとしたら・・・


「残念そうな顔してますねぇ」
「すぐに解散するから。ちょっとだけ」

ニノと松潤に言われて、苦笑した。
僕・・・そんな顔に出てた?


誕生日を迎える瞬間、智くん、お祝いしてくれる?
今日は仕事が終わったら、明日の仕事の時間まで、二人で過ごしたい。

そう、翔くんに言われてて・・・
もちろん、僕もそのつもりでいた。


だけど・・・3人のお祝いしたい気持ちも嬉しいよね?
一緒に仕事してたから、そのままの流れで・・・って。


「僕は別に・・・・」

「誤魔化さなくてもいいですから。大野さんは正直だから」
「さ!早く始めて、早く解散しないと!翔さん・・不機嫌になるでしょ?」


背中を押されて、僕たちも楽屋を出た。


翔くんと相葉ちゃんの姿はもう廊下には見えなくなってて。



「予約しといた店に先に行ってるんでしょ。
俺たちも。急ごう」