Choreographer
だって。

今までだって、ライブで振り付けしたり・・は、していたけど・・
アルバムにクレジットされていると・・


なんか・・智くん、前より、大きくなって。
俺の手に届かない人になってしまいそうで。

いつまでたっても。
俺には、智くんの背中を追うしか、できないんだろうか?

いつになったら、追いつける?
いつになったら、並べるんだろう?

自分に与えられた仕事は、最大限に努力して。
自分にできる、最上のものを出せるように、したいと思っている。

そうしても・・
追いつけて、並べた。
そう、思えたことがない。

並んだ、と思ったら、すでにアナタはそこにいなくて。
また、遥か前を走っていて。


Choreographer
文字を眺めていたら、つい、ため息が出て・


「翔くん、どうしたの?ため息なんて、ついて?」
「うん・・・遠くなっちゃったなぁ・・って」
「何が?」
「・・・智くんが」
「え・・・・何・・なんで・・?」
「Choreographerって・・なんか、また、階段上がっていったっていうか・・」
「・・・やってること、今までと、変わらないよ。僕も・・変わってない」
「そうだね・・でも・・・」

言い淀んだ俺を、じっと見ていた智くんは・・・


「わかった・・・僕・・今日は・・もう・・・帰るね」

その声音が寂しげで。
言ってはいけないことを、言った、と、俺に思わせた。