海で遊んだ帰り道。
助手席で、いつの間にか眠ってしまっていたオイラは、起こされた。

「ちょっと、この店、寄っていこうよ」

入ってみたら、Tシャツの専門店のようで・・
はぁ・・こんな店で買い物・・
松潤はオシャレだなぁ・・なんて、思いながら、Tシャツを眺めてた。

松潤は、次から次へと。
「これ、カワイイ。これも」
と、選んでいて。

その勢いに釣られる感じで、オイラも、ちょっと、記念に買っていこうかな。
と、思って。
壁に飾ってあるTシャツを、一つ一つ、見ていった。

今日、海で出会った、ウミガメの印象が強く残っていて。
そのTシャツを手に取った。

せっかくだから・・カズにお土産・・と、思って。
もう1枚。
手に取った。
オイラのと、お揃い。
ちょうどいいや。
前に捨てられちゃったのの、代わり、これにしよう。

日焼け禁止で・・海で遊べなかったカズに・・・
ウミガメ、見せたかったな。
一緒に、見たかったな。
って、思ったから・・・


同じTシャツを2枚持っている、オイラに松潤が
「お土産?」って、聞くから・・
「ニノにね」って、答えた。


会計すませたら、松潤がオイラに袋を渡してきた。

「これ、俺から。
大野さん、今夜、ニノのところで、これに着替えてごらんよ。
きっと、喜ぶと思うよ」

ニヤっとした、その顔が、いたずらっこの顔で。

中を覗いたら、オイラが買ったTシャツと、同じTシャツで・・
なんで?オイラも、同じの買ったよ?
と、思ったけど・・

「いいから、いいから」って、袋を押し付けられた。

「ニノへのおわびだから。大野さん、ちゃんと、着てよ」
なんだか、分からないまま、受け取った。