翔くんと、朝ごはんに刺し身を食べた。
なんか、ちゃんとした食事するのが、久しぶりな気がする。

ここしばらくは・・・
食べてても、味気なくて。
ちっとも食欲がわかなくて。
箸を付けても、全然、進まなかったのに。

翔くんが一緒に食べてくれると、なぜか、おいしくて。
箸が進む。



食べ終わったあと、ゴミを捨てて、片付けはオシマイ。
ソファーに座った翔くんは・・
僕のこと見て。

「大丈夫?今日、休みなら、ゆっくりするといいね」


翔くんの今日の入り時間は夕方だって。
まだ、時間はあるけど。


「仕事・・・しなくても、いいの?」
翔くんは、申し訳なさそうな顔をした。
あぁ、やっぱり・・・
仕事、たくさんあって、時間がないんだよね。

ソファーで、なんとなく、翔くんにくっついて座っていたから。

「僕、寝てくるから・・・いいよ・・・仕事してて・・」
体を離して、立ち上がった。
急に手を引かれた。


「今日は、入りまで仕事しない。ここにいる間は、智くんだけ、見てるよ」
ホントに・・・大丈夫?
無理させてないかな?
探るようにじっと、翔くんの顔、見た。

「ここに来ようと思って、キリの良い所まで、終わらせたから」
今日は、智くんを補給する日にさせてよ・・
って・・
肩を抱き寄せられて、抱きしめられた。

「智くん・・もう・・・夢の中へ行かないで。
俺・・・・怖かったよ。
帰ってきてくれないんじゃないかって・・・」
ぎゅっと、翔くんの腕に、力が込められて。

「翔くん・・・僕、今・・
夢の中よりしあわせだから・・・
もう・・・行かないよ」