このお話は
「Five Rooms
の解説のような裏話になっています。

これだけ、お読みいただきましても、意味不明です。




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閉じ込められていた時。
ワタシの精神状態はボロボロでした。
自分の意志があることも忘れ、あの男の言いなり。

曲がりなりにも、自分の判断で動けるようになったのは、大野さんが包み込んでくれて、傷を癒してくれたから。
大野さんだって、ワタシと同じ状況で、傷ついていたはずなのに。
その傷を感じさせることはなく。

ただ・・ワタシを癒やすことだけ・・
気にかけてくれていました。


ワタシがなんとか、動けそうだ。
と、なったとき。
次に、大野さんがみんなに提案したのは・・


脱出すること。

大野さんが考えたのは・・

大野さんのところに男が来るときに、ワタシが大野さんの部屋に隠れていて。
開けっ放しになったドアから、逃げ出し、大野さんと男を閉じ込める。
ワタシはドアに刺さったままの鍵で、他の3人を出し、逃げ出す。
大野さんは男の隙を突いて、水路から翔くんの部屋に移動して、脱出する。


みんな・・反対した。
大野さんが危険すぎるって。
でも・・大野さんは、静かに、でも、厳しい目をして・・言ったんだ。



これしか、手段はない。
このまま、みんな狂うか。
危険があっても、チャンスに賭けるか。

オレは、チャンスを掴むほうに賭ける。
ニノにも、危険があるけど・・・



そこで、言いよどんで。
でも、きっぱりと。



やって欲しい。
あいつがニノに危害を加えそうになったら、オレが、なんとしても、守る。



言い切った。
みんな・・何も言えなくなって。

賛成する・・というより・・
大野さんの言ったことを拒否できない感じで。