「リーダー、今夜、飲みに行かない?」

時々、潤くんからくる、この誘い。
オイラ、気がのらない時には、飲みに行くのは断ることが多いんだけど・・
潤くんからの誘いは、どんな時でも、断らない。

潤くんがオイラを飲みに誘うのは・・・

気持ちが揺れてる時だから。
心が折れそうな時だから。

オイラじゃない、彼を想って・・・

救いを求めている時だから・・・



今夜も潤くんは飲んで荒れた。
最初は、普通に飯食って、飲んでるだけなんだけど・・

オイラと飲むと、飲み過ぎるみたい。
それだけ、心を許してくれてるって、ことだと、オイラは思ってる。
だって、飲むと、誰だって、素の自分が出るじゃん。
それを見せてもいいってことだからね。

コトバがアヤシクなって、足元がふらふらしてくると、そのまま、家に一人では危なくて帰せない。
しょうがないから、いつも、オイラのうちに連れて帰る。

もう、大変なんだよ。
ちゃんと歩けない潤くんを支えるの。
オイラよりおっきいからさ。

まともに相手できないから、家に着いたら、ソファーに寝かせる。
オイラはソファーのすぐ横の床に座って、潤くんの頭撫でてる。
潤くん、こうされるのが好きみたいで、こうしてると、わりとゴキゲンなんだ。

「んふ・・ふふふふ・・・リーダー・・げんき~??」
はいはい、オイラはげんきだよ。

「あのねぇ・・俺・・俺ねぇ・・ちょっとげんきじゃないのぉ~」
やっぱりね・・

「あのねぇ・・・・・」
いきなり、声のトーンが落ちる。

「あのねぇ・・・・・こないだのさぁ~VSでさぁ~・・・」
あ~あの時のかな。

「しょうくん・・さぁ~・・・俺のこと、避けたんだよ~」
やっぱ、10秒チャレンジの平均台ね・・オンエアみて、あちゃ~翔くん、やっちゃってる・・って思ったんだよね。

「相葉くんとリーダーとは・・あんなにべったりしてるのにさぁ~・・」
そうだね。オイラたちのこと、翔くんはただのメンバーだと思ってるからね。
だから、平気でくっつけるんだよ。

潤くん、いつも、強気だから、アルコールの力を借りないと、弱音はこぼせないんだよね。
多分・・こぼす相手はオイラ限定なんだろうな・・

いきなり、ガバッとカラダを起こすと、オイラを見て・・
「リーダー・・なぐさめてよ~~」


やっぱりね・・・