智くん・・・
この曲は智くんを思って弾いてるんだよ。
アナタには、どう聴こえるのだろう・・・
この醜い想いが・・浄化されるように・・・








先日、久しぶりに行ったピアノのレッスンで、次に弾く曲を先生と相談した。

「翔くん、上手になってきたんだけど、やっぱり、細いタッチの訓練をもっとすると、より、曲が映えると思うの。そのためには、1曲だけでもいいから、クラシックの曲に挑戦してみたらどうかなぁ・・と思ってるんだけど・・」
先生にそう、助言された。

確かに、今までレッスンしてもらった曲は、番組で弾く・・といった、必要に迫られて・・という感じで、とりあえず、1曲を通して弾けるように・・に主眼を置いたレッスンだったと思う。

「でも、クラシックと言いましても・・ほとんど、曲を知らないんです。どの曲がいいのか・・」
とまどいながら、その気持ちを先生に伝えると・・

「ショパン、モーツァルト、ベートーヴェン辺りから選ぶといいんじゃないかしら。それぞれのピアノ曲集のCDあるから、聴いてみて好きな曲を選んで弾く曲を決めてみたら?」

先生が3枚のCDを貸してくれたので、聴くことにした。
iPodに入れて、移動の時に聴くことにした。

イヤホンで聴いていたら、いきなり・・・ガーンとするような和音で始まる曲があった。
ゆっくりな哀しい感じの和音が続く。
かと思ったら、テンポが上がって、激しくなるなぁ・・

次の曲は・・・なんか、いきなり、曲の感じが変わったな・・
この曲、どっかで聴いたことあるなぁ・・なんだっけ?
あ~ビリー・ジョエルの歌だ・・
いい曲だなぁ。

次は・・また、曲の感じが違う。
哀しい感じ、切ない感じ・・うまく表現できないけど、ココロを掴まれた。
智くん・・なぜか、この曲を聴いて、智くんを思い出した。



この曲にしよう。
ベートーヴェンのピアノソナタ。


ピアノの先生に、弾く曲を決めた、とメールした。

とっても、良い選曲だと思います。
テクニックとともに、繊細さと大胆さが必要な曲です。
左手のベースの音が次々変わっていくので、注意して、譜読みしてきてください。

と、返信されてきた。
俺は早速、楽譜を手に入れた。

まず、曲を頭にいれるために空き時間に曲を聴くことにした。