かっこいいのび太が登場する話。
『消しゴムでのっぺらぼう』ついに登場!!
リアルなドラえもんも登場!?
ドラえもんはやっぱり、普通が良いですよね…;
「まぁ素敵! これ、貴方が書いたの?」
「まあね…」
「上手いなぁ! 尊敬しちゃうわ!」
「いやいや…」
「モデルは誰なの?」
「僕の想像…理想の顔って奴かな?」
「う~ん、そっかぁ…でも、こんな素敵な男の子が本当に居ると良いんだけどなぁ♪」
「そうかなぁ…こんなのが本当に居たら化け物だと思うなぁ」
「失礼よ、そんな事言っちゃ…」
「良いよ。僕の絵が上手すぎて、焼餅焼いているんだよ」
「ム――ッ!!」
「こんな顔が良いって静香ちゃんが?」
「うん…」
「でもこれ、よく見たらのび太君にそっくりじゃないか」
「えっ!? 本当に!?」
「本当、本当。ほら! 目と耳は二つ有るし…」
「口と鼻は一つ」
「すねるなすねるな! こんな顔に成りたいならしてあげるよ!」
「えっ?」
「『取り消しゴムと目鼻ペン』!」
「ど、如何成っちゃったのこれ!?」
「後はこのペンで好きな様に書けば良いんだよ!
こう見えても、ちょっとばかり絵については自信が…」
「自信が無いんだよな~…」
「こ、これじゃあのっぺらぼうの方がまだましだぁ~ッ!!」
その後、ドラえもんのチャレンジは続くが…
「そんなに擦って、破けたら如何するんだよ…!」
「下手糞ッ! 不器っちょッ! 青狸ッ!」
「ガ―――ンッ!!」
「最後の一言で傷ついたよッ!! 止めたッ!!」
「無責任だぞ――ッ!!」
「君、誰!?」
「僕だよ、のび太だよ!」
「な、何ふざけてるんだよ…!」
「実は…」
「成る程ねぇ……」
「御願い! 僕にちゃんとした顔を書いてよ!」
「君さっき僕の絵を――お化けって言ったよね?」
「あ、あ、あんな事忘れてよ!
君の才能が妬ましくて、心にも無い事言ったんだ!
君の才能は素晴らしい!
君は、天才だ!
君に書いてもらえば、僕は世界一の幸せ者だよッ!!」
「…まぁ、良いだろう。そこまで言うなら、書いてあげるよ」
「あら、のび太さん? のび太さ~ん!」
「あ…ご、御免なさい、人違いでした…」
「嫌だなぁ、僕だよ」
「の、び、太」
「な~んだ、のび太さん…あたしてっきり人違いを…
ええええぇぇぇ―――ッ!? のび太さんッ!?」
「嘘だぁッ!!」
「本当にのび太なのかッ!?」
「正真正銘ののび太さ!」
「うわぁ~! なんて素敵なの~!」
「いやぁ、はっはっは~!」
「何でだよッ! 何でお前がそんなにかっこよく成ったんだよッ!」
「実はね、この『取り消しゴム』で消してから、この『目鼻ペン』で書けば…」
「どんな顔だって思いのままさ!」
「試してみよう♪」
「うわぁ! 止めろよ!」
「もうッ! 何するんだよッ!」
「お前にはそれで丁度良いんだよ!」
「スネオの顔も変にしてやるッ!!」
「あ――ッ!!」
「やったな――ッ!!」
「何するんだよ――ッ!」
「やれ――ッ!!」
「やったな―――ッ!!」
「ちょっと皆! 喧嘩は止めてッ!!」
ツ―――…
「あ……」
「あ――――ッ!! 酷いわぁ…! うぅ……」
「あぁ、如何したの? 何泣いてるの?」
「ドラちゃん……」
「プッ! ふひひぃ! うひゃひゃ!」
「酷いッ! ドラちゃんまで……!」
「あぁ…御免!」
「はぁ…はぁ…もういい加減…止めようよ…!」
「如何すんだよ、この顔ッ!」
「ずっとこのままなの――ッ!?」
「そうだ! 『取り消しゴム』で消して、五郎君に書き直してもらうってのは?」
一同「それだッ!!」
「目指せ! 映画スター!」
「目指せ! スーパーモデル!」
「俺様は男らしく――そして美しく!」
「美少年の夢をもう一度!」
「リアル路線で言ってみよう!」
う……;
「御免…書けないんだ」
一同「えええええええええぇぇぇぇぇぇぇ―――――ッ!!?」
「でもまぁ…見えてるから、まぁ良いか」
「良く無―――いッ!!」
「酷いわ―――ッ!!」
「馬鹿ッ! 何とかしろ―――ッ!!」