先週に続いて、JIN-仁-を見ました。

「器を見せて頂きたい」
の問いに対する答えに、

「けして大きい訳ではない しかし周りのものが守りたいと思う美しい器」(うろおぼえ)
と返す浜口様。
(世界の車窓から、ナレーションのFANです♪)

いい言葉です、美しい器。
味のある器、趣きのある器、どういう言葉であれ、一つきりでない物差しを持っているというのは懐の深さを窺わせて心が晴れるような気分。

初音が嵌める女郎ではなく夢を見させる女郎だった所も、
田之助がいやみったらしい様で意外と突っ込むと奥行きのあるキャラクターっぽい所も、
清々と見れた要因かもしれません。

ああいうのを見ると、昔やった「幕間」を書くという文芸部のお遊びをまたしてみたくなります。

恭之助の逡巡の表情や台詞回しでちょっと声のトーンが上がる、どこか幼さの余韻があるところが、
また面白みを加味してくれます。
家禄を継ぐにはまだ早い時期に父親を亡くして、
内側に幼さを残したまま「家長」として振舞う為の意地を被ってたんだろうな、的な。
最後の泣き顔が、少年期からの過渡期を思わせる泣き顔で、型通りな若侍にならないあたり、目を引きます。