朴槿恵を笑えない安倍首相の側近政治! 原発推進もTPPも一億総活躍も70年談話も裏にひとりの人物の入れ知恵が

朴槿恵大統領の親友・崔順実(チェ・スンシル)容疑者による国政介入事件は、収拾のつかない事態となっている。安鍾範(アン・ジョンボム)・前大統領府政策調整首席秘書官やチョン・ホソン元付属秘書官など、朴大統領の側近秘書官たちが逮捕された後も、新たな疑惑が次々と噴出。朴政権は完全に機能停止に陥っている。

 この事件が韓国に激震をもたらしているのはもちろんだが、韓国と同じくらい大騒ぎしているのが日本のメディアだ。ワイドショーは連日トップ扱いで、朴大統領がいかに崔容疑者に操られていたか、崔容疑者にどんな人脈が連なっていたかを大きく報じ、コメンテーターたちは「日本ではあり得ない事件」「日本より遅れた二流国家だから」「まるで韓流ドラマのよう」などと発言をしている。

 しかし、韓国で起こっていることは本当に「日本ではあり得ない」ことなのか。実は、日本の総理大臣・安倍晋三についてもかなり前から、ある人物に「操られている」という指摘がなされてきた。

その人物とは、本サイトでもたびたび報じてきた総理首席秘書官の今井尚哉氏。今井秘書官は経済産業省出身の元官僚で、第一次安倍政権で内閣秘書官を務めて以降、安倍首相と急接近。第二次安倍政権で、5人の秘書官を統括する首席秘書官をつとめているのだが、永田町ではいまや“影の総理大臣”とまでいわれるくらい、大きな力をもっているのだという。

「今井さんは安倍首相の行動日程やスピーチ原稿をすべて仕切っているのはもちろん、政策決定プロセスにも大きく関わっている。安倍首相がメリットも実現性もないTPPに前のめりになったのも、原発再稼働にやたら熱心なのも、今井秘書官の入れ知恵が大きい。安倍首相は何かを決めるとき『今井ちゃんがこう言ってたから』というのが口癖で、経済や外交の重要政策は今井氏に必ず相談して、ほとんど今井氏の言う通りにしている。細い詰めも全部今井さん任せ。その仕事の任せ方は全権委任に近く、その影響力は盟友と言われる菅義偉官房長官や麻生太郎財務相よりもはるかに大きい」(政治評論家)

 実は、今井氏の側近政治については、過去に月刊誌や週刊誌で何度も記事になっている。

 

 たとえば、「文藝春秋」(文藝春秋)2015年12月号は「首相を振りつける豪腕秘書官研究」(森功)と題するルポで、これまでの安倍政権の重要政策に、いかに今井秘書官が深く関わってきたかを官邸関係者の証言をもとにつまびらかにしている。

 その代表が、アベノミクスの三本の矢だ。同記事で官邸関係者がこう証言している。

「前の三本の矢もエール大学の浜田宏一名誉教授の金融緩和や京大の藤井聡教授の国土強靭化計画を取り入れ、実際の政策に落とし込んだのは今井さんでした。総理に対し、『一年後はこうなって、五年後には、こうなる』とプレゼンをすると、『さすが今井ちゃん、なんて頭がいいんだ』となる」

 また、安倍政権は安保法制を強行採決した直後、これからは経済に重点をおくとして「新アベノミクス」「一億総活躍社会」をぶちあげたが、これも今井秘書官の発案で「今井さんは経産省の素案を受け取ってから事実上、 一〜二日で新アベノミクスを仕上げました」との証言が同誌に掲載されている。しかも、このとき、今井秘書官は「今度のアベノミクスは、安保から国民の目をそらすことが大事なんです」とうそぶいたという。

 どうも、この首相側近は単純な政策提言だけではなく、政局運営や世論誘導まで仕切っているらしいのだ。実際、14年11月の消費増税先送りを名目にした電撃的な衆院解散も今井秘書官がシナリオを書いたものだ。「文藝春秋」にはこの舞台裏に関する証言も掲載されている。

「総理の外遊に同行していた今井さんは十月初め、ASEAN会場のミャンマーから一人抜けて帰国し、現財務次官の田中一穂さんに消費増税先送りの直談判をしています。(略)その報告を受けた総理は、豪州からの帰りの飛行機で今井さんをそばに置き、麻生太郎財務大臣を説得した。そうして今井さんの描いたスケジュールに沿って解散を決めたそうです」

 今井秘書官は外交にも深く関与し、2015年夏の「戦後70年談話」も手がけている。周知のように、70年談話は、表向き謝罪の姿勢の継続を示しながら、「子や孫、先の世代に謝罪を続ける宿命を負わせてはならない」とする詐術的なものだったが、これも「文藝春秋」によれば、〈「二十一世紀構想懇談会」の報告書を下敷きにし、事実上、今井が談話の原稿をとりまとめている。ドイツサミット後の六月から、原稿作成に着手し、安倍と直接やり取りをしながら、三度ほど書き直した〉ものだったという。

 ちなみに、この談話のあと、中国から大きな反発がなかったことがわかると、今井秘書官は「あの談話はあらかじめ中国の反応を探っていたから、とうぜんだ」と鼻を膨らませたという逸話もある。

 まさに、影の総理という評判がぴったりの驚くべき暗躍ぶりだが、しかし、今井秘書官による側近政治を指摘しているのは「文藝春秋」だけではない。複数の週刊誌が同様の問題点を指摘している上、今井秘書官が安倍首相を囲い込んで、コントロールしている実態まで明らかにしている。

 

「総理に会おうと思って、日程を管理している今井さんに連絡を取ろうにも、秘書官室にはいないし、携帯電話にも出ない。話が出来ても、『どうしても総理じゃないとダメですか?』と、こう来る。会う会わないは総理が決めることなのに、今井さんの判断で止められてしまうんです」(「週刊新潮」(新潮社)2014年4月3日号より 自民党関係者のコメント)

「総理の日程調整を今井氏が一手に引き受けているから、どうしてもみんな遠慮してしまう。国対委員長の佐藤勉氏でさえ総理への面会を断られ、『おいおい何様だよ』とこぼしていた。」(「フライデー」(講談社)2016年6月13日号より 自民党職員のコメント)

 囲い込みだけではない。首相の諮問機関や官邸主導のプロジェクトにも、今井秘書官は自分の人脈をどんどん投入している。たとえば、その典型が今井秘書官の叔父である今井敬・元経団連会長だ。敬氏は11月からスタートした天皇退位問題を議論する有識者会議の座長を務めているが、皇室問題の専門家でもない今井元会長が抜擢されたのは、もちろん、甥の今井秘書官の推薦だった。

「最近も、今井秘書官の安倍首相への影響力はどんどん強まっています。今年5月、消費増税再延期を正当化するために、伊勢志摩サミットで、「世界経済の状況がリーマンショック前に似ている」とした資料を各国首脳に配布しましたが、今井氏の指揮のもと作成したものでした」(全国紙官邸担当記者)

 こうやってみると、秘書官か民間人かという違いだけで、特定の人物が政権を操り、政策を牛耳っている状況は、韓国とほとんど変わりがないように思えてくるではないか。

 そういえば、朴大統領と崔容疑者の親密関係は、朴大統領の父親である朴正煕(パク・チョンヒ)大統領と崔容疑者の父親との側近関係から始まったと報道されているが、安倍首相と今井秘書官の関係も安倍首相の祖父、岸信介元首相にルーツがあるのだ。岸元首相は戦前、経産省・通産省の前身である商工省で大臣を務めていたのは知られているが、その部下が今井氏のもうひとりの叔父で、ドラマ化もされた作家・城山三郎の『官僚たちの夏』(新潮社)のモデルとなった今井善衛・元通産事務次官だった。また、昭恵夫人を通じて両者は縁戚にも当たるという。

 かつて権力者だった血縁者から引き継いだ人脈、という意味でも、今井秘書官と崔容疑者はそっくりなのだ。

 もっとも、こうした指摘をすると、おそらく安倍応援団から「財団をつくらせて私物化していた民間人の崔容疑者と首相秘書官として国益のために働いている今井秘書官をいっしょにするな」という反論が返ってくるだろう。

 たしかに、今井秘書官は首相の手足となって働く公的な役職にあり、今の所、財団などを設立させていたという形跡もない。しかし、選挙で選ばれたわけでもないただの秘書官がここまで、政策をコトントロールしているというのは危険極まりないだろう。しかも、今井秘書官の動きを検証してみると、国益のためなどではなく、自分の関係する団体の利益のためではないかと疑いたくなるものが多々あるのだ。

 

 そのひとつが、原発推進だ。もともと、今井氏は経産省で産業政策・エネルギー畑を歩んでおり、原発輸出政策の立案をした中心人物だった。そして、2011年、福島原発事故が起きた後も、資源エネルギー庁次長として民主党政権や再稼働に反対する橋下徹大阪府知事(当時)などを直接説得、「原発ゼロ政策」を撤回させている。

 そして、第二次安倍政権が誕生すると、安倍首相を動かして、強硬な原発再稼働を推し進め、トルコやインドなどへの原発売り込みをさせていったのだ。

「ようするに、今井さんはもともと経産省の原発ムラに属し、電力会社や原子力産業とべったりの関係にあったんです。その意向を反映した政策を安倍政権で次々と実現させている。もともと安倍政権に接近したのも、経産省と原子力ムラが送り込んだのではないかといわれているほどです」(経産省関係者)

 もうひとつ、今井秘書官の大きな問題は、先日、強行採決されたTPPへの関与だ。このTPPについては、以前、安倍首相が反対を表明していたにもかかわらず、政権に返り咲いた途端、賛成に転換し、明らかに日本に不利な、農業がガタガタになるのは必至の条件を丸呑みして大筋合意。しかも、米大統領選で先行きが不透明になった後も、姿勢を変えず、先日の大統領選でTPP反対のトランプ当選後に衆院で強行採決をし、世界中に恥さらす結果となった。自民党内でも安倍首相がなぜ、ここまでTPPにこだわるのか、首をひねる向きが多かったが、実はこれも今井秘書官の動きが大きかったという。

「安倍政権は2013年の段階で「TPPによって10年間でGDPが3兆2000億円上昇」、今年の所信表明演説でも、「TPPの誕生は、我が国のGDPを14兆円押し上げ、80万人もの新しい雇用を生み出します」などと、恣意的に操作したデータを並べていましたが、これは、今井さんが安倍首相に持ち込んだんです。実はTPPは経産省の悲願で、とにかく何が何でも成立させようとしており、今井さんはその意を受けていた。当初、安倍さんはそこまで積極的ではありませんでしたから、途中で今井さんに洗脳されてしまったんでしょう」(前出・経産省関係者)

 原発にTPP推進……こうしてみると、国家への悪影響という意味では、文化政策を私物化した崔容疑者よりも、むしろ今井秘書官のほうが問題が大きいとさえいえるのではないか。

 しかし、安倍首相からの恫喝にすっかり萎縮しきった日本メディアは自国で起こっているこうした事態を決して報じようとはしない。お隣の国の国家スキャンダルを嬉々として報じている場合ではないと思うのだが。
田部祥太

 

http://lite-ra.com/2016/11/post-2694.html

 

ロックフェラー、ロスチャイルド……陰謀の中でもとりわけ注目されるのが「ユダヤ系金融資本が一枚岩となって世界を動かしている」という説だろう。資本主義社会において、陰謀の中心はやはり“マネー”なのだ。

 そしてまさに今、同様の陰謀がある人物によって日本で起きているのだという。政府情報筋によると「安倍はただのマリオネットで、日本の未来を操っているのは彼。非常に危険な人物」だそうだ。
 
 その人物の尻尾が、さまざまな「事実」の集積によって徐々に見え始めてきた――。安倍晋三首相の筆頭秘書官・今井尚哉氏だ。

 

【今回の陰謀人】安倍首相の首席秘書官
今井尚哉氏(いまいたかや)経産省出身

 

 まずは、これまで主要メディアが報じた今井氏の評価を羅列してみよう。

●誰もが一目置く安倍の側近

政局対応、官邸広報、国会運営、あらゆる分野の戦略を総理の耳元で囁く。決断するのは総理だが、その影響力は計り知れない》(「プレジデントオンライン」より)

《今井には何より『総理独り占め』のカードがある。首相のアポは思いのまま、入れたい情報は耳打ちし、入れたくない情報は握りつぶす》(「FACTA」より)

《安倍総理の右腕とも言われ、スケジュールを一手に握っていることから、大物政治家も一目置いている。一方で今井氏の機嫌を損ねると、面会を取り次いでもらえないとの悪評も多い》(「週刊文春」より)

《『戦後70年談話』の草稿は、首相と今井氏らごく少数で作成したという》(「フライデー」より)

 さまざまなジャーナリストが揃いも揃って「安倍と今井は特筆するくらい親密であり」「安倍が今井を頼っている」旨を強調しているのがわかるだろう。

 では、なぜ今井氏はこれほどまでに安倍の信頼を得たのだろうか?

元経団連会長・今井敬と元通産事務次官・今井善衛を叔父にもつ今井ですから、もともと財界との太いパイプがありました。安倍がまず目論んだのは、今井を介して財界をバックにつけることでの票集めでしょう。財界をバックにつけるとなれば、そのツケとして、財界にとって得になる政策を打ち出さねばならなりません。その結果、人事、法案、アベノミクス……すべてが、今井中心のもと、財界が得をする(=後押ししてくれる)シナリオが形成されていきました」(政府情報筋)


●“今井政治”5つの罪深き功績

 では、安倍政権が“今井氏と、今井氏率いる財界”を中心に動いている証拠を5つ紹介しよう。

 

1、防衛装備移転三原則の制定/2014年4月1日

 国家安全保障戦略にもとづいて、武器輸出三原則に代わる新たな政府方針として「防衛装備移転三原則」が制定された。これは旧三原則では禁じられていた武器の輸出入を基本的に認め、その上で禁止する場合の内容や、厳格な審査を規定する内容だ。従って、三菱重工業、IHI、川崎重工業の総合重機大手3社をはじめとする大企業が、恩恵を受けたことになる。まさに「安倍を支える財閥に甘い果実を与えるための法」だったといえるだろう。


2、政治献金の復活/2016年1月26日

 大手銀行が18年ぶりに自民党への政治献金を復活させた。経団連が2014年から献金の呼びかけを再開し、自民党と大企業との献金パイプが復活した流れに乗じたかたちだ。これはいうまでもなく、元経団連会長を叔父にもつ今井氏の暗躍あってのものとみていいだろう。とにかく今後、銀行を介して我々国民のカネが自民党マネーとして利用されることになった。大手メディアが献金の復活に対して大騒ぎしないのは経団連加盟企業をはじめとするスポンサーの意向を汲んでのことかもしれない。


3、籾井勝人NHK会長の「理事4人一気に粛清事件」/2016年4月12日

 350億円の土地購入計画を強引に進めようとした籾井勝人NHK会長に理事4人が反対。これに対し、今井氏は籾井氏を官邸内で徹底擁護。なぜなら、籾井氏をNHK会長に推したのが叔父の今井敬氏だったからである。今井氏は同じく安倍首相のお気に入りのNHK解説委員である岩田明子氏と共謀し、反対した理事4人を一気にクビにすることに成功。“暴君・籾井時代”の引き伸ばしに一役買ったといわれている。雑誌『FACTA』によると、この“大粛清”人事によって技師長には畑違いのド素人が就任するハメになり、その人物が4K、8Kを進めるのだとか…。もはや不安しかない。

 

4、伊勢志摩サミットでの“怪文書作成”/2016年5月26日

 増税見送りの根拠として、今が「リーマン・ショック前夜」に近い経済状況だと見せるため、持論に都合のいいチャートだけ抜き出して作成された文書を各国首脳陣に提示してしまった事件である。これには世界各国から失笑が起きたうえに、「サミットを政治利用するな」との批判が巻き起こった。

 この文書を作った人物こそ、今井氏だった。通常ならば、外務省が事務方となり、3~4人の外務官僚が中心となって『首脳宣言』をまとめるところを、今井氏は秘書官の身でメンバーの中心として鎮座。財務省や外務省との相談を省き、限られた懇意のメンバーに文書の作成を指示していたといわれている。

「増税見送りは支持率維持のためでしょうが、この独走・暴挙に対し、麻生太郎氏をはじめとする財務省からは大クレームが噴出しています。予算査定権や徴税権など、これまで財務省が握っていた権力も、今井のおかげですべて経産省が実権を握る体制となりましたから、財務省は今井に対して恨みをもっているはずです」(政府情報筋)


5、トップ官僚退任人事/2016年6月2日

 情報筋によると、“今井氏との折り合いが悪い”という理由により、外務省・斎木昭隆事務次官が財務省・田中一穂事務次官とともに退任に追い込まれた可能性があるそうだ。「NHK人事」での冷徹さと「伊勢志摩サミット」での秘密主義ぶりをみれば、この退任人事が今井氏の身勝手な意向によるものだとしてもおかしくはない。

外務省事務次官であれば普通なら駐米大使を終えてから退任するはず。にもかかわらず斎木氏がこのタイミングで退任したのには、安倍首相を囲い込み、直接交渉ができない状況を作った今井の存在が関係している可能性があると囁かれています。田中氏に関しては、軽減税率をめぐる騒動の影響が大きいかもしれないですが」(政府情報筋)

 増税を延期すれば、延期した分だけ将来にツケがまわる。だが、我々が背負った将来のツケで今まさに甘い汁を吸っているのは大企業だけ。中間層以下には何の利益もないアベノミクス……。この大企業だけが得をする“今井政治”は果たしていつまで続くのだろうか? 日本のラスプーチンが暗躍する陰謀政治の動向を今後も注意深く見ていきたい。

 

http://tocana.jp/2016/06/post_10024_entry.html