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画像は「伊勢志摩サミット」より引用

 先月14日以降、熊本県や大分県で2度の震度7を記録する熊本地震が発生した。現在も余震が継続する前代未聞の事態のなか、5月26~27日に開催が予定されている主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)の最中に「南海トラフ地震」が起きるのではないかと一部で囁かれているようだ。今回は、この真相を追ってみることにしたい。


■リスクを考慮すれば選べる場所ではない

 実は、サミットの開催地が伊勢志摩に決まった時点で、多くの専門家からは驚きの声が上がっていた。防災アナリストの金子富夫氏は、「まさか南海トラフ地震が直撃する可能性がある伊勢志摩とは驚いた。世界の要人を招くイベントですから、より厳しくリスクを考慮すれば選べるところではない」(東スポWeb、2015年6月16日)と語る。

 サミット会場がある志摩市の賢島(かしこじま)は、南海トラフ巨大地震のうち「東南海地震」の想定震源域に含まれる場所だ。万が一にでもサミット開催中に大地震が発生し、各国首脳や関係者に死傷者が出れば、世界の政治経済は大混乱するだろう。

 政府の地震調査委員会は、2013年1月1日時点で、M8~9クラスの大地震が30年以内に南海トラフ上で発生する確率を「60~70%」として いる。とはいえ、それがサミットの短い開催期間中に発生する確率は限りなく低い値になると思いたい。しかし、現時点では、そう呑気にしてはいられない事態 となっているのだ。

 

 

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赤線が中央構造線 画像は「Wikipedia」より引用

熊本地震南海トラフ地震の前触れか?

 それは、前述の熊本地震について、これが「南海トラフ巨大地震の前兆ではないか?」との声が上がっているためだ。立命館大学教授の高橋学氏は、「現代ビジネス」(2016年4月16日) で、今回の地震を引き起こした「布田川断層」が「中央構造線」(関東から九州にかけて日本を縦断する大断層系)の西端に位置することから、この大断層帯に 沿う形で直下型地震が連鎖することを懸念し、それこそが南海トラフ巨大地震である可能性を示唆している。実際、熊本地震の震源は、中央構造線に沿って次第 に東へ移動しているように思われる。国立研究開発法人建築研究所特別客員研究員(歴史地震学)の都司嘉宣氏は、「地震の活発な地域が、中央構造線沿いに “玉突き事故”のように東の方角に延びていく可能性がある」(「女性セブン」(小学館)、2016年5月5日号)と指摘する。


■400年前の大地震連発期と似ている

 そこで着目しなければならないのが、過去の事例だ。400年前には、「慶長大地震」と総称される、日本中で大地震が連発する事態が起きた。

 まず、1596年9月に「慶長伊予地震」(現在の愛媛県、M7前後)が発生し、4日後には「慶長豊後地震」(大分県、M7前後)、その翌日には 「慶長伏見地震」(京都府、M7前後)が発生した。そして9年後の1605年には「慶長地震」(千葉から九州、M8前後)、さらに6年後の1611年には 「慶長三陸地震」(東北地方、M8前後)が起き、1619年と1625年に熊本でM5~6の大地震が連続している。これら一連の地震が、近年の日本を襲っ た大地震(熊本地震、東日本大震災)と同じような場所で起きているため、今後も大地震が続くのではないかと考えられているのだ。Ads by Yahoo! JAPAN

 

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イメージ画像:「Thinkstock」より

■発生条件は完全に整っている!

 そうなると危惧されるのが、冒頭で示したように伊勢志摩サミットの最中に南海トラフ巨 大地震や、それに匹敵する規模の直下型地震が発生する可能性だ。熊本地震の2日前には、三重県中部でM3.5の地震が発生しているうえ、本震の2日後には 奈良県でM3.1の地震が起きている。これらは規模こそ小さいものの、いずれも震源が中央構造線に近く、サミット会場予定地から数十キロという距離だっ た。前述の都司氏は、「中央構造線に沿って東に移動して地震を起こしたり、ひずみに耐えきれなくなったユーラシアプレートが跳ね上がって、南海トラフ地震を引き起こす可能性は充分考えられます」と警告する。

 以前の記事で も紹介したように、過去の南海トラフ地震を解析すると、発生時期に偏りがあることがわかる。日本列島の南岸に沿って流れる黒潮(別名:日本海流)は、時期 によって紀伊半島・遠州灘沖で南へと大きく蛇行して流れることがあり、「黒潮の大蛇行」と呼ばれているが、過去の南海トラフ地震は、すべてこの「黒潮の大 蛇行」現象が起きていない「非大蛇行期」に発生していることもわかっている。そして現在は、「非大蛇行期」真っ只中だ。この点だけに着目しても、南海トラ フ巨大地震がサミット開催中、もしくはその前後に起きたとしても何ら不思議はないということになるだろう。いずれにしても、伊勢志摩サミットを南海トラフ 地震が直撃することは“十分にあり得る”ものと考え、万全の備えを怠らないことが必須だ。


百瀬直也(ももせ・なおや)
超常現象研究家、地震前兆研究家、ライター。25年のソフトウエア開発歴を生かしIT技術やデータ重視の調査研究が得意。ブログ:『探求三昧』、Web:『沙龍家』、Twitter:@noya_momose

 

http://tocana.jp/2016/05/post_9799_entry.html

 

南海トラフ地震の震源域で「ひずみ」蓄積

Movie

日本テレビ系(NNN) 5月24日(火)1時45分配信

 最悪で33万人の死者が出る南海トラフ巨大地震の震源想定域で「ひずみ」という地震を引き起こす力が広い範囲で蓄積されていることが海上保安庁の調査で初めてわかった。

 海上保安庁は2006年以降、静岡沖から宮崎沖の南海トラフ巨大地震の震源想定域内の15地点で、海底の地盤の変動について観測しその結果を発表した。

 それによると震源想定域の広い範囲で「ひずみ」という地震を引き起こす力が広い範囲で蓄積されていることが初めてわかった。また東海地震の震源域の南西側や1940年代に発生した南海地震の震源域の沖合でも「ひずみ」が蓄積されていたという。

 最悪で33万人の死者が出る南海トラフ巨大地震のような海溝型地震の場合、「ひずみ」が多く蓄積されているほど大きな地震や津波を引き起こすとされ、こ の研究結果が発生メカニズムの解明に役立つのではと期待されている。この研究結果はイギリスの科学誌ネイチャー電子版に掲載されている。

 

http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/nnn?a=20160524-00000001-nnn-soci

 

あれぇ?プレートテクトニクス理論ってひずみが解消した後の余震や発光現象を説明できないので終わってるのにまだ通説なんですか?www

プレートが動いてぴょん?www子供だましですね。地震は爆発現象ですね。