監督の采配
スポーツはレベルが高くなるほど監督の采配に左右されます。
プロ野球でも、ベンチから待てのサインが出て入れば、ど真ん中の絶好球が来てもバッターはバットを振ることが許されません。
サッカーも同じで、選手は監督の指示範囲の中でプレイする駒でもあるのです。
優勝すれば監督は優勝させた監督ですが、選手は優勝を経験した選手にすぎません。
チームが実力通り結果を残せない時は、監督の責任であり、監督に批判が集中するのは当たり前なのです。
監督の裁量が大きいからこそ、上手くいかない時の監督交代は効果があるのです。
2017年シーズン、セットプレイからの失点が多いサンフレッチェ広島。
これも監督の采配次第と言っても良いでしょう。
マンマークなのか?ゾーンディフェンスなのか?見ていてもよく分からないチグハグな守備をすることがありますから。
データは2012年と2013年のアビスパ福岡の失点です。
選手構成が同じ場合、似たような傾向が出るのですが、2012年はセットプレイからの失点が突出しています。
これは前田監督がコーナーキックでの守備をゾーンディフェンスにこだわったからです。
ゾーンディフェンスでの失点を繰り返し、マンマークに切り替えたのは監督解任直前でした。
翌年はプシュニク監督によるマンマークで失点は落ち着きました。
このようにコーナーキックからの守備だけ切り取っても、監督の采配が強く出て、チームの結果に大きく影響が出るのです。
現FC東京の篠田監督はアビスパ時代、マリノス戦の前に中村俊輔を想定したセットプレイの守備練習を入念に行いました。
私の印象に残っているシーンです。
対戦相手に合わせた練習をするしないも監督の考えひとつです。
セットプレイからの得点が多い甲府。
セットプレイからの失点が多いサンフレ。
森保監督は、どう修正したのか?
土曜日の対戦を注目しましょう!
2013年のアビスパプシュニク監督時代の失点