怒ると良い指導ができなくなる理由 | 音楽ライフコーチング

音楽ライフコーチング

主に音楽家・アーティスト向けに、メンタルコーチング、ライフコーチング、ビジネスコンサルティングを提供。

音楽指導者向けのコーチング講座や、音楽家・アーティストがコーチングやビジネスについて学べるスクールを開催。

怒りの正体とは、何でしょうか?

それは、独りよがりの強い思い込みです。


「こうあるべき」「こうでなきゃいけない」と思い込み、

現実(相手)がその通りにならないと、怒りが湧くのです。


万人が従うべき「こうあるべき」「こうでなきゃいけない」といったことは無いのにも関わらず、

「こうあるべき」「こうでなきゃいけない」と、ただ思い込んで(過去に誰かに刷り込まれて)しまっていることが原因です。


人間の脳は、失敗を強く記憶するようにできています。

進化の過程において、失敗を強く記憶しないと、生命のリスクに晒されたです。


ですから、

自分にとって予想外の出来事(思い込みに反すること)が起こると、

それを強く記憶するために、脳の中では、扁桃体が海馬に指令を出して、過去の嫌な記憶をどんどん引っ張り出します。


これが、怒りなどの情動の正体です。


ここで、思考を活性化させ、前頭前野の活動を優位にすると、

扁桃体が鈍感になるため、怒りなどの情動は収まっていきます。


怒りが湧いた時は、

「そもそも自分は正しいのか?」「自分の教え方が悪いのかもしれない」と、

一つ上の視点から自分を眺めて、頭を働かせてみると良いでしょう。



人は、怒るとIQが下がります。

IQが下がるということは、情報処理能力が落ちるということです。


つまり、判断力や思考力が鈍るのです。

これは、本来できるはずの指導のレベルが下がるということです。


また、怒られた人が、不安や恐怖を感じると、

やはりIQが下がり、パフォーマンスが低下します。


本来うまくできるはずのことが、できなくなるのです。

怒ることは、怒る側にも、怒られる側にも、メリットが無いのです。


教わる側にとっては、指導者の情報処理能力は高い方が良いわけですから、

指導者に怒ってもらわれると困るのです。


もし、あなたの身の回りに怒っている指導者がいたら、このように伝えてあげましょう。

「怒るとIQが下がって、良い指導ができなくなります。本当にそれでいいんですか?」と。