リング | dokidoki感

リング

こんにちは



この本を読みました



鈴木光司


リング



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簡単なあらすじ


ティーンエイジャー4人が同時刻、別の場所で心臓発作で死んでしまいます
あまりに不審な死に方なので、新聞記者が調査をしていくうちに
1本のビデオテープにたどり着きます

それを見た者は1週間後死んでしまうというもので
それを調査していくと、ある女性の存在が浮かび上がりました




感想


貞子でお馴染みの「リング」です
私が映画を観る前は しょせん邦画のホラーだと舐めてかかり
見事恐怖の返り討ちにあった 邦画ホラーの金字塔作品で

その恐怖が大きかったため小説を読むことを敬遠していたのですが
昔から 妻は小説と映画は 違う種類の怖さで 内容も全然違う
と聞いていたので 読んでみました

私は過去 小説読んでから映画を観たことはありますが
小説を読んで映画を観るとガッカリすることが多いです
やはり本の方が濃密に描かれており 活字を自分の頭で具現化する分
能動的に考えることで 感情移入しやすいのでしょう


しかし今回は逆の映画を観てから小説読む はじめてのパターンです
どう感じるのだろ と思いながら読んでみると

映画の主人公は女性で 協力者の高山は良い人に対し
小説の主人公は男性で 協力者の高山はクセのある人と

映画と小説の設定が若干違うものの ほぼ小説の内容が描かれており 
小説を読んでいると 映画の情景が自然と浮かびあがりました 

それだけ映画は小説を忠実に再現していたと思います
なので小説読んでから映画観てガッカリ なんて人はあまり居なかったでしょう

むしろ映画で追加されたラストの映像のインパクトが強力な分
映画が小説を凌駕しているかもしれない とさえ思いました

過去「告白」を読んで 映画を観た時は 小説をそのまま映画にしており
スゴイなと思いましたが リングに関しては映画の方が上かもです
それは監督の中田 秀夫さんの手腕によるものでしょう

しかし小説が劣るわけでは 決してありません
夜から読みはじめ一度寝ますが起きてから ほぼ一気読みする面白さでした

だいたい「ビデオ観た人間は呪いにかかり1週間後に死ぬ」
本来ならそんな設定聞いただけで つまらない都市伝説と一笑に付すところ

それをウイルスという科学的なアプローチと貞子の不幸な生涯を描くことで
現実味を感じさせるようにする設定や文章は 本当にスゴイと思います

単純に血や内臓が飛び出るスプラッターや 出るかなードキドキとする
オカルトホラーは怖さを感じるのはその時だけですが

リングは現実味を帯びさせることが 他のホラーより断然高いことが
評価が高い理由なのだと思います

らせん ループ もそのうち読みたいと思います