呼吸回数を図る癖を付けようと言う事で、一年間ずっと言い続けていたら

だいぶ当院の研修医には浸透してきました

よきかなよきかな
(´∀`)


もし呼吸回数を気にしていない人がいたらぜひ気にしてください



救急で患者さんがきたら、まずはモニターをつけると思います

モニターをつけながら気道が開通しているか確認して呼吸のチェックです


呼吸様式
呼吸回数
呼吸能


を確認します


しっかり酸素を吸えているかどうかを見るために、SpO2(末梢血酸素飽和度)を見るセンサーを指にかぽっとはめますと、モニターに数字が出ます


緑が心拍数
赤が血圧
青がSpO2
白は呼吸回数

を指します


僕が本日言いたいのは

「呼吸回数はこの白い数字を見るな」


ということです


えぇ!!!!!
せっかく出ているのに見ちゃダメなんですか!!!?
( ̄Д ̄;;



ダメです

これはゴミだと思って下さい


この白い数字は、心電図モニター間の電気抵抗を調べて、呼吸筋の運動を検知します

たとえば呼吸を早めたら


こんな感じで10から35に増加します


えぇやんつかえるやぁーん♫
だめなん?



はいダメです

何がいけないのかと言うと、これは体動とかでめちゃくちゃ変動します


実際に、ゆっくり呼吸しながら動いてみたらこうなります


まったく頻呼吸ではないのに頻呼吸になっています


こんなアテにならない数字を信じていてはしっかりした診断につながりません


呼吸回数というのはとっても大事です

そしてコレは自分で調べないとわからないのです



1分間呼吸状態を観察するのが望ましいですが、15秒間見て4をかけたら1分間の呼吸回数がわかりますし、大体の呼吸様式もわかります


何気ない食欲低下の人でも浅く速い呼吸をしていたら敗血症かもしれません

何気ない倦怠感の人でも深く速い呼吸をしていたら糖尿病ケトアシドーシスかもしれません


ここで何か変だと思ったら、迷わず血液ガス検査をするのです

血ガスの話はいつか気が向いたらします
ヾ( ´ー`)


うちに研修にきたら人の呼吸が気になって気になって仕方のない研修医になっていただきます