Snow ice | 毒猫飼えば 人の中まで

Snow ice




僕の片隅

チッポケな心が歌う



“認めてくれ”







僕の片隅

チッポケな心が揺れる



“求めてくれ”









そこら辺に散らばった僕の欠片

誰が拾うでもなく

誰が捨てるでもなく

風に流されて千切れてく





それはまるで粉雪で

儚く綺麗にここから溶けていく













僕の片隅

ポッカリとした穴が呼ぶ



“こちらへ来い”







僕の片隅

ポッカリとした穴が疼く



“もう、ヒツヨウない”









そこかしらに駄駄流れる僕の鼓動

誰かに沿うでもなく

誰かに沿われるでもなく

水に流れて溶けるように





下水道の汚い水の中で

コポコポ溺れていくように











“誰だっ”





僕は叫ぶ





“ここには誰も来やしないっ”





真っ赤に染まったあの日の僕を

救い上げたあの掌







“誰だ”





僕は叫ぶ





“ここには誰も、来やしない”





真っ黒に変わったあの日の僕に

消しゴムかけてくれた掌









もう、僕には見えないのかな?















僕の片隅

小さな僕が鳴く





僕の片隅

大きくなったキミが笑う







駄駄流れる鼓動の音だけ

雪のように溶けてく僕を







認めてく



認めてく



認めてく



認めてく











それは冷たく氷のように