昨夜はDOMMUNEで行われた「女性口説きMC BATTLE」でDJ。
とにかくオーガナイザーを務めたMETEORの人柄がそのまま溢れたような、素敵なイベントだったね。
楽しかった!
イベントスタッフ、出演者、DOMMUNEのスタッフ、現場に遊びに来てくれた皆さん、そしてインターネットで視聴してくれた皆さんに改めて感謝!
なんだかんだ気になって、帰宅後自分がプレイしてたときのコメントをチェックしたんだけど、けっこう楽しんでくれた人もいたみたいで一安心。
初見の人も多かったと思うけど、多くの人に自分のプレイを聴いてくれたのは本当にDJ冥利に尽きる。
マジで有り難う!
そして今回誘ってくれたMETEORに最大級のリスペクトを送りたい。
コメントの中で「トラックリストがあれば」的な事が書かれていたので、作ってみました。
せっかくなんで、曲名/アーティスト名だけじゃなくて、短い解説も載せておきます。
俺より面白い繋ぎや深いプレイをするDJなんて沢山いるけど、普段どんな事考えながらプレイしているのかとか、そういうところも知ってもらえたら幸いです。
(Artisit / Title)
1. Man Digga / Man Digga Comin' Thru
この曲はArtifactsのシングル"Art Of Facts"の裏面に入ってる曲。
俺がかけたのはテストプレス盤みたいなレコードなんだけど、こういうマイナーな曲/盤をかけられるのがアナログでプレイする面白さだという意味を込めて、敢えてこの曲からスタート。
2. Group Home & Brainsick Enterprises / East NY Theory
こないだ買ったばっかというのもあるけど、これからの季節に良い曲だと思う。
途中に出てくるフレーズをFlick "時代特急"でカシが替え歌気味に唄ってます。
3. Raekwon / Incarcerated Scarfaces
2から同じドラムネタ繋がりで。
HIPHOP史上に残る名盤、Raekwonの1stアルバム"Onlu Built 4 Cuban Linx..."収録曲。
4. Raekwon feat. Ghost Face Killer / Rainy Dayz (Remix)
Raekwon繋がりで、これも大好き!
元ネタも最高に良い曲!
5. Pete Rock feat. Method Man / Half Man Half Amazin
Pete Rock名義だけどWu-Tang繋がりってことで。
クラブでも速い曲やキャッチーな曲だけじゃなくて、本当にファンキーな曲をかけるべきだと思う。
6. Method Man / Got To Have It
Meth繋がり。
2006年リリースのアルバム"4:21 The Day After..."収録曲。
Erick Sermonプロデュースだけあって、これもハンパ無く黒くてファンキー。
個人的にけっこうクラブでプレイしてる。
7. Skyzoo / The Opener
2000年以降の俺のフェイバリットラッパー、Skyzooのアルバム"The Salvation"収録曲。
この曲だけでも十分素敵だが、とにかく素晴らしいアルバムなので未聴の方はチェックすべき。
みんなが好きな曲をかけるだけじゃなくて、良い曲や良いアーティストを紹介するのも、忘れてはいけないDJの大事な役割。
8. The Beatnuts feat. Freeway / U Nomsayin
この曲も相当ファンキーだ。
FreewayはRocafellaの中でも一際ファンク/ソウル臭の強いアーティストだし、素敵なコラボだと思う。
9. The Beatnuts / We Got The Funk
Beatnuts繋がり。
決して派手さは無いしシンプルな曲だが、太くてファンキーであればそれで十分と言わんばかり。
貫禄があるよなぁ。
これも大好きな曲です。
10. Buddha Brand / Return Of The Buddha Bros
彼らもまた間違い無くファンキーな男達だ。
前にもブログで書いたけど、ビートももちろんだが、この曲はリリックが素晴らしい。
個人的には国産HIPHOPのクラシックの一曲だと思う。
11. Black Moon / I Got Cha Opin (Remix)
10となんとなく同じニオイを感じるビートなので。
この辺りはやっぱりアナログで聴きたいよね!
12. Smif-N-Wessun / K.I.M.
Boot Camp繋がり。
これも超名盤の彼らの1st"Dah Shinin'"収録曲。
彼ら特有のモコモコしたベースラインを聴くと、90'sの熱い時代がフラッシュバックするね。
13. Mobb Deep / Shook Ones, Part 2
説明不要、永久不滅のクラシック。
プレイの流れを変えるのには、やはりこの曲のイントロの威力は抜群。
現場でもけっこう反応ありました。
14. DJ Honda feat. The Beatnuts, Fat Joe & Common Sense / Out For Cash
日本人の中で俺が最も偉大だと思うHIPHOPアーティストの一人、DJ Hondaの1stシングル。
オリジナルもタイトだけど、昨日はプロモ盤に入ってるリミックスをかけた。
こっちのバージョンだとイントロが12小節で、前の曲のサビと長さが一緒っていうのもある。
そういえば中3の頃、地元のFMでDJ Krushがプレイしたときにこの曲かけてたな。
15. Concrete Mob / boiling Point
カナダのアーティストの96年産。
この頃のカナダ産は本当に素晴らしい作品が多かった!
こういう淡々とした、冷たい感じのトラックも素敵だ。
16. The Boulevard Connection / Copenhagen (Claimin' Respect)
2000年産のアンダーグラウンドクラシック。
一時期かなり人気があったので逆にかけにくかったんだけど、そろそろ知らない人も増えてきた頃かなと思ってプレイしてみた。
この曲はイントロとアウトロのスクラッチを前後の曲のビートにどうハメるか、色々と繋ぎ甲斐のある曲だと思う。
最近は現場で8小節きっちり繋ぐようなHIPHOP DJが減ったように思うけど、俺はHIPHOPでもDJの基本は繋ぎだと思うんで、そこは曲げたくないなぁ。
17. Group Home / Up Against Tha Wall (Getaway Car)
という訳で、16のアウトロからこの曲に繋いでみた。
この曲も「どうぞ綺麗に調理(ミックス)しちゃって下さい」と言わんばかりの展開の曲だよね。
暖かさに満ちた極上のビートはDJ Premierのベストワークの一つだと思う。
18. Red Cafe / Heart & Soul Of New York City
2010年のベストシングル候補、Pete Rockプロデュース。
前の曲の雰囲気を維持しつつ、Red Cafeのラップがジワリと温度を上げてくれる。
こういうトラックはミックスしていて本当に楽しい!
19. Eric B. feat. Rakim / Eric. Is President
25年前の曲なのに全く色褪せないRakimのラップが最高過ぎる。
シンプルなオールドスクールのビートだけど、俺にはこの曲が物凄くエモーショナルに聴こえてて、18にミックスしたら絶対にハマるだろうなと思って繋いでみた。
20. Biz Markie / Make The Music With Your Mouth Biz
これも最高のクラシック。
2回目のフックの後の長めのブリッジがあって、そこを上手く使いたいなーと思った。
21. The Notorious B.I.G. / Juicy
これもみんな大好きな曲。
昨日も現場で盛り上がってくれました!
イントロでBiggieがずっとデカい声で喋っているので繋ぎ辛かったりするが、むしろそういう曲こそどう調理するかDJの腕の見せ所。
最近よく見かけるIntro Editバージョンとかは、俺は邪道だと思う。
22. Common / The Light
この曲も最高のクラシック!
現場にしろMix CDにしろ、最初から最後までマイナーな曲で攻めるのは俺は嫌いで、そういうプレイのほうが簡単だと思う。
適度なキャッチーさを織り交ぜつつ、ドープさも見せるほうが難しいし、それだけやり甲斐があるね。
23. Warren G / Ghetto Village
サビを他人から拝借の曲繋がり。
この曲もイントロが無いDJ泣かせの曲だが、どの曲からどうブッ込むか悩むところ。
24. Chops feat. Planet Asia / Niggarachi
西海岸のメジャーからアンダーグラウンドへ。
2004年リリースのほとんど注目されなかった曲だが、俺は悪くないと思う。
25. Rasco / Sophisticated Mic Pro's
西海岸アンダーグラウンド繋がり。
最近はほとんど名前を聴かないが、"Take It Back Home"が大ヒットし、一時はかなり人気MCだったRascoの99年作。
His-Panikプロデュースのこのトラックは相当ドープだと思う。
ちなみにBlack Mont BlancのEGUもこの曲大好き。
26. Royce Da 5'9'' / My Friend
"Boom"でもお馴染みのDJ PremierとRoyce Da 5'9''のタッグによる作品。
この2人の共作は素晴らしい作品が多いが、この曲は異常にファンキーだ。
DJ Premierワークスの中でも個人的には相当好きな部類に入る。
27. Skitzofreniks / C'Mon Dude !?!
2000年前後にアンダーグラウンドの良質な作品を数多くリリースしたレーベル、Brickからの作品。
彼らはあまり知られていないが、かなりファンキーな曲を聴かせてくれるアーティストだ。
レア盤的な要素もあって、アンダーグラウンドと言えば90年代ばかりがクローズアップされがちだが、もっとこういう作品にもスポットライトが当たってもいいのではないかと思う。
誰のMix Tapeに入ってるとかそういう情報だけじゃなくて、自分の耳で作品の良し悪しを判断すべき。
28. Nas / U Like My Style (Remix)
Ghostface Killah等との活動でも知られるDJのJ-LoveがリリースしていたEPのシリーズ"Straight Out The Vaults"シリーズのvol. 4に収録されている。
このシリーズはどれも素晴らしいので、レコ屋で見つけたら買って損は無いと思う。
29. Mista Sinista / Sseriouss!!
The X-ecutionersのMista Sinistaのスクラッチによるソロ作で、トラックは同じくThe X-ecutioners所属のRob Swift。
最近のクラブアンセムにはスクラッチの入っていない曲も多いが、やはりHIPHOPには欠かせない要素だと思う。
30. Seventy Six / Been Waiting So Long
昨日プレイした中では一番マイナーなアーティストだと思うが、相当にイナタくファンキーな曲だ。
俺が調べた限りでも、彼らのリリース作品はこれ一枚らしい…
彼らも極東の地で見知らぬDJが自分達の作品をプレイされるとは思わなかったと思うが、こういう繋がりこそがDJやHIPHOPの良いところだと思う。
31. Erick Sermon feat. Marvin Gaye / Music
バトンタッチ前のラストにかけたのがこれ。
30に引き続き、ファンキーな曲をチョイスした。
Erick Sermonの作品は本当に泥臭いファンキーさがあって、俺が最も好きなアーティストの一人だ。
そんなわけで、昨日プレイした全曲を掛け足で紹介したが、たぶん曲順も間違ってないと思う。
かなり長い記事になってしまったが、これを何かの参考にしてもらえたら幸いです。
機会があったらまた現場やMIX CDなどの作品でプレイをチェックしてみてね!