Christophe Lemaire 2013 S+S !!! | ダイコ★ブログ

Christophe Lemaire 2013 S+S !!!


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 続いては、Christophe Lemaire(クリストフ ルメール)です。皆さんご存知のように、クリストフはエルメスのレディース部門のデザイナーですが、自身の名前のこちらのブランドは、ビッグメゾンとは違い、アットホームなre-seeを毎回開催します。

 日本食風のフィンガーフードを用意して、さながら友達のホームパーティーに来たような、フレンドリーなムードのre-seeでしたね。

 メンズコレクションにおいて、クリストフは毎回自分が着たいと思う服をデザインするという姿勢を、一貫しています。毎シーズン、ワードローブを増やして行くようにコレクションを充実させ、過去のコレクションとも容易にコーディネイト出来る、時空を超えて、エターナルなワードローブの提案をしています。

 今回も、クリストフが着たいと思う、リラックスムードのエフォートレスなコレクションが揃いました。まずは、太陽のようなオーカーをポイントにした、ブラウンやベージュのコーディネイトです。風をはらむ、ビッグサイズのコートに、軟らかく鞣したプレシャスなレザーのソフトジャケット。タック入りのパンツはヘムにカフスを付け、リラックス気分です。

 全てのアイテムをトーンを合わせ、でもカラーを変えスタイリングした、お洒落なルックです。

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 マスタードのカラーは次シーズン大注目ですね。洗いをかけて軟らかく加工したコットンのジャケットは、すぐにでもワードローブに取り入れられる、便利なアイテムです。テーラードで着る事も出来ますし、こうやって、ボタンを止めると、チャイナなムードにもなります。

 あっ、そうそう、中国の人民服って、中国人が考えるお洒落なイメージ=フランスで、そのイメージからデザインされたそうです。まるで、違う事になってますがね。。。。

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 オールブラウンのスタイリングも、やはりリラックスしてエレガントです。何て事ないルックなんですが、そこに漂う、知的な上品さがクールですね。緩い感じで、シャツのヘムをパンツインするスタイルも素敵でしたね。

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 こちらのレザーアクセサリーですが、伝統的なテクニックで、皮を縫い合わせるのではなく、形出しによって作られたアイテム達だそうです。真ん中の小さなクラッチは、後ろにベルトループが付いていて、ベルトポーチとしても使用で着ます。男子用で、ここまで小さなクラッチはないので気になりますね。

 モバイルケースもクリストフのシグネチャーのクローバーが効いていて、良い感じでした。

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 次シーズン、ワードローブに加わる新しいアイテムはデニム。ソフトに加工されたデニムは従来のハードのイメージは薄れ、日本の伝統的な藍染めのような、凛とした美しさがありましたね。シンプルなステッチを効かせ、エフォーオレスなジャケットや、ゆったりした2タックパンツ等に落とし込まれていました。

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 次シーズン、唯一と言ってもいいプリントのモチーフは、アメリカの現代アート作家の、ジャクソン・ポロックのテイストを取入れた、絵の具を飛ばしたようなプリントです。アクションペインティングの強さというより、マーブルプリントのような、静かで知的なプリントでしたね。

 オーバーサイズってのもまたオシャレで、もちろん、パンツインでスタイリングしていました。

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 こちらのシャツはポロック風のプリントをホワイトベースのシャツに落とし込んだ物です。オーバーサイズのコートや、リラックスムードのパンツは全て絶妙なハーフトーンで合わせ、アイテムごとに違うカラーでまとめたオシャレなルックですね。

 次回のこの絶妙なハーフトーンのイメージは、アール・デコの時代に、パリのモンパルナスで活躍した日本人画家、フジタ・ツグジのハーフトーンからインスパイヤされてるそうです。

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 しっとりして、凛とした薄いグレーも次シーズン大注目のカラーです。大ヒットアイテムのノーカラーのジャケットでも展開されます。とにかく着心地が良く、楽です、一枚持ってると最高に便利で、グレーのワントーンで全身まとめてもお洒落だし、インナーにTシャツでリラックスムードも素敵。シャツにタイを合わせるのも、エレガントなビートルズスタイルで素敵ですね。

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 はい、グレーのワントーンのスタイリングです。リラックスしてるのに、上品。そして着る人の個性を邪魔しないデザインと、着る人皆を少し知的見せてくれるデザイン。。。。デザイナーのクリストフは本当に頭が良いんだなぁ、、、、って感じるルックですね。

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 トレンチコートをベースにしたコートも人気のアイテムですね。背中を流れる生地のバランスや、襟を立てた時の首のフォルム、ポケットに手を入れた時の袖のボリューム等、デザインを構成する要素は、日常の動きの中から生まれます。だから、クリストフの服はパリの街に良く似合い、景色を邪魔しません。

 原宿で、自分の好きな物を好きなように着て、人の目を汚しているティーンエイジャーの皆さん、少しは周囲に気を遣いましょう。あなたが好きで着たファッションを見るのは、実は他人ですから。そういう細かい配慮が出来てこそ、本当の素敵な人ですよ!!!

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 たっぷりしたボリュームのコートの他に、次シーズンはタキシードジャケットがそのまま長くなったような、スクエアなフォルムの修道院風のコートも登場します。細いラペルに、1列のボタンのダブルブレストで、ジャケットにも登場するデザインですが、コートになるとまたムードが変わって素敵でしたね。

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 会場にいらしたクリストフ ルメール氏ご本人。フレンドリーで自ら、コレクションの解説をして下さいました。ってか、やっぱご本人が一番似合うなぁ。。。。


 私のような派手派手な人間からすると、クリストフ?みたいに思われるかも知れませんが、とても大好きなメゾンですね。知的でエレガント。フリーランスで仕事をする人間からすると、適度にポライトで、でもリラックス感もあり、きっと仕事も上手く行くファッションだと思います。

 クリストフの服は、毎シーズン、頻繁にデザインやテイストが変わったりしないので、シーズンを気にしないで楽しめるし、忙しい朝なんかは最高に重宝しそうです。トレンドに左右される事無く、毎シーズン自分のワードローブを充実させて行けるアイテムが豊富です。

 ただ、ある程度、揃わないとその威力を発揮しません。つまりクリストフのアイテム同士でコーディネイトしないとこの独特のムードは出ませんし、私みたいにミックスして自分のスタイルで着るのが好きな人間からすると、1アイテム、自分のコーディネイトに取入れても、クリストフの服に見えないんじゃないかなと思います。

 現在、どういうテイストで私のワードローブに取入れるか思案中。でも、悩んででも手に入れたい、このエレガントで上質なクリストフの世界です。

 ってか、最近ほんとに頭の良さそうな服って少なくなってると思いません?衝動に駆られ、モテとか若く見えるとかで、安くて陳腐な物に大人迄もが手を出してしまっています。わざわざ頭の悪く見える服を選ぶなんて信じ難いものがありますし、ちゃんとした大人の人には、こういう知的でマニアックな、他の人と違うスタイルをして、子供達のお手本になって頂きたいものですね。。。。。



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