VIKTOR & ROLF "Monsieur"2013 S+S !!! | ダイコ★ブログ

VIKTOR & ROLF "Monsieur"2013 S+S !!!


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 続いてVIKTOR & ROLF "Monsieur"(ヴィクター&ロRフ ムシュー)です。デザイナー二人を体現するような、エレガントなのにユーモアがあって、何処か憎めないムシューイメージを提案し続けるこのブランド。 何度もこちらでも紹介していますが、私も大好物のブランドの一つです。

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 会場は自然博物館の中の鉱石類陳列室での開催です。遅い時間のショーや、会場を暗くして行うショーが多い会場なので、改めて、自然光が入る会場をマジマジと見て、素敵な場所だなぁ~って再確認しましたね。

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  さて、コレクションです。今回、二人が作り上げるコレクションのテーマは『Spiritual Eregance』。ショーの冒頭より、シタールの音が響き、インドのカルチャーの中の精神性や、エレガンスを表現しました。基本は暑く気怠い気分を表現した、軽めのレイヤーのリラックススタイルが印象的でした。こちら、ショートパンツのスリーピース、で、インナーにはチュニックタイプのカフタンのシャツを合わせていましたね。

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 次シーズン、様々なブランドで登場する、このコーラル。ヴィクター&ロルフでは、そのバリエーションは様々で、サーモンピンクから、様々なオレンジのグラデーション、テレコッタ色迄と絶妙なワントーンを楽しめそうです。レディースでも毎回カプセルコレクションとして登場するトレンチコートですが、メンズでも登場していました。しかもかなり軽量化され、エフォーレストなスタイルを提案していますね。

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  さて、この独特なオレンジからピンクへのグラデーションは、ヴィクター&ロルフでは、少し独特の解釈で使用されます。それは、ヒィンドゥー教におけるヴィシュヌ神の8番目の化身、クリシュナ神。ヴィシュヌ神と並ぶ程の人気の神様ですが、その名の由来は『全てを魅了する方』、『黒』を意味し、絵画等に描かれる場合、青黒い肌に、中間色のグラデーションを纏った衣装で描かれる事が多いようですね。

 なんとなく、これをインドの人が着てたらと想像してみて下さい。。。。黒い肌と、絶妙なクリシュナピンク、、、、絶対、マッチするでしょ?ええ、次のシーズンは、私、ガン黒を目指します!!!

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 今回、注目のテクニックとしては、ミラーワークが登場しましたね。夏の夜のリラックスしたパーティーにも行けそうな、ゆったりした気分のパンツやジャケットに刺繍された物や、トレーナーのようなカジュアルなアイテムにミラーワークしてるのも新鮮でしたね。ベーシックな所で、ブラックジャケットに、袖と前ボタンがミラーっていうのは新鮮でしたね。

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 はい、せっかくなので、着させて頂きました!!!こちらは、比較的カッチリと形出しされたジャケットで、ヴィクター&ロルフのジャケットは、私は身体に合います。以外とボディコンでピリッと緊張感があって。しかも、キラッキラのミラーワークですよ!!!!上がらない訳がない!!!

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 他に注目のアイテムとして取り上げられているのが、ヘリンボーン。こちらは、ウールのスーツです。夏のビーチパーティーとか素敵ですよね。他に、ショートパンツとセットアップで合わせて、軽いコートをその上に羽織ったキザなスタイルも素敵でした。日本人男子も、たまには、このくらいエレガントにキメて欲しいものです。

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 ヘリンボーンの解釈は様々です。こちらは、オーガニックな太めの糸で刺繍をかけたもの。他にも手描き風のプリントがあったり、ジャガードになり光沢を放ったり、ウールの織地として使われる事が多いヘリンボーンはどちらかと言えば冬のアイテムなので、夏にシックに登場すると新鮮な印象でした。個人的には、ハンドペイント風のヘリンボーンのバミューダみたいなショートパンツが素敵でした。

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こちら、リラックスしたサマータキシードの提案ですね。ヴィクター&ロルフのブラックジャケットは、本当に秀作が多いです。素材やシルエット、デザインのディテールも様々で、いつもアイディア豊富ですね。今回はベーシックなテーラードカラーのジャケットのラペルの部分だけが2枚になっていて、下にカラー違いのピークドを挟み込み、ハンドステッチで星止めをしてしまうという、また新しいアイディアでしたね。

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 夏のレザーも随分定着して来ましたね。ブラックレザーを見頃部分に使ったブルゾンのルックです。ネイビーってのがまたお洒落ですね。パンツはサリエルタイプですね。このサリエルパンツも、ヴィクター&ロルフ的には新鮮なアイテムでしたね。

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 違う幾つかのパターンで編まれた、パッチワークした綿のニットも登場していましたね。透ける所と透けない所のバランスもイいですね。この透ける綿ニットっとかってどうなんでしょうかね?やはり日本人ならTシャツとかかませて、着ちゃうんでしょうかね。サラリと一枚でイタリア男みたく着こなして頂きたいなぁ。。。

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 今シーズンのTシャツのプリントには、アンティークなインドのムシューのポートレートが使われています。国は変われど、テイストは同じ。

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 これ、ちょっと凄くないですか???私のように本人達ファンとしては溜まりませんね!!!!ヴィクター&ロルフのお二人がプリントされたTシャツです。んで、着ると顔が3つで阿修羅像的な感じです。。。。。買います、これ。この日、黒ブチメガネじゃなくて、凄い残念でしたね。。。。

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 今回、かなり多くのルックにスニーカーを合わせていたのが新鮮でしたね。しかもこのギランギランのパターンが一押しです。他にもパイソンを使った物や、手描き風のヘリンボーンのプリントなど、かなり充実したヴァリエーションになっているので、ヴィクター&ロルフのスニーカーを狙ってる人は是非トライしてみて下さいね。

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 こちら、ショーでも登場してました、ボストンと言いますか、ボーラーバックと言いましょうか、、、コーラルのグラデーションに、バッグもこのテラコッタを合わせていましたね。

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 前回、眼鏡で登場したヴィクター&ロルフのモノグラムプリントですが、今回はパイプですね。微妙にグラデーションをかけた、暖かみのあるパイプのイランストで。是非、シューズとバッグとお揃いにするという、ベッタベタな感じでお願いしたいですね。

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 フィナーレのお二人。メンズの時はレディースのプレタポルテと違って、以外とカジュアルでリラックスした感じが多いです。毎回、このラストに登場する為に、舞台裏では、スタイリストさん交えて、衣装選びに大騒ぎらしいです。


 これだけ、リアルクローズがメインのトレンドになってくると、ヴィクター&ロルフのように、コンセプチュアルでデコラティブなブランドは厳しいご時世です。消費者は普通の物、着易い物を選び、もう、服に翻弄されたくないと思っている人も多いのかも知れません。

 もちろん、トレンドの流れに合わせ、随分と着易いコレクションを発表し、以前より好評なヴィクター&ロルフですが、やっぱり私的にはもう少しブッ飛んで頂きたいかなと思います。奥深いクオリティが出来るというのは、それだけ経験があるからであって、そういうブランドがちゃんとテクニックや技術を引き継いで行かないと、ファンションの技術はどんどん無くなって行ってしまうと思うのです。

 ヴィクター&ロルフの服は、個性的で、癖や拘りにある人に一番似合うように思えます。ユーモアのセンスもあり、色気もあり、酸いも甘いも噛み締めたレベルの高い男性。

 物事がどんどん、浅はかで、簡単になってしまう昨今、是非、ヴィクター&ロルフにはこの独自の美意識の高いスタイルを続けて行って頂きたいと思いますね。


 だって、着れるとか、便利とかじゃなく、ドキドキしたり、ワクワクしてお洋服って買いたいじゃない???


 2012 S+S、PARISでのメンズコレクションの模様はこちら からどうぞ。
 2012-13 A+W、PARISでのメンズコレクションの模様はこちら からどうぞ。

 2012 S+S、PARISでのレディースコレクションの模様はこちら からどうぞ。
 2012-13 F+W、PARISでのレディースコレクションの模様はこちら どうぞ。
 
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