こんにちは。DF心理相談所藤田大介です。
前回は、乃木坂46東京ドームライブで起きた事故に対するメンバーの対応について書きました。
※その記事は下記リンクから

心苦しくもかなりメンバーに批判的な内容になってしまいましたが、今回は同ライブで起きたファンの迷惑行為について。
詳細はこちらから

簡単に説明しますと、チケットを取れなかったファンがドーム外に集まりペンライトを振り回す、大声でコールをするなどの音漏れ応援をした、というものです。
こうした行為には同じファンからも批判の声が殺到しているそうですし、私も同じ立場ですが、ただ批判しても意味がありません。ここでは、その迷惑行為をする心理を考えていきます。


まず、いわゆる集団心理が働いていたのは間違いないでしょう。人は集団になると、道徳観が薄れて倫理的な思考判断が出来づらくなるという、「赤信号、みんなで渡れば怖くない」的な心理です。

ただ、集団心理が働いても、そもそも応援したい、チケット無くてもドームへ行きたいという気持ちが無ければこうした迷惑行為は起きません。もう一つ、別の心理が働いていると、私は考えます。

それが、心理的依存です。

乃木坂46はその代表曲『君の名は希望』で、自分の存在を認め幸せを与えてくれるモノ=希望について歌っていますが、
ファンにとっては、まさに彼女達こそが希望でしょう。
※君の名は希望の歌詞はこちらから引用

 実際、握手会などで彼女達と会うと、凄い感動があります。
私自身、「握手会なんて金と時間の浪費」そう思いながら参加し、彼女達のひたむきな姿と、たった数秒で感動と元気を貰えた3年半前の事を、今でも鮮明に覚えています。

人は誰しも承認欲求を持っています。そして心理学的には、それを満たしてくれる刺激(ストローク)を欲しがる、刺激無しには生きられないのが人とされています。

もの凄く大きな刺激を、会えば確実に与えてくれる存在。そんなものがあれば、依存したくなるの無理はありません。
ライブは直接会えるわけではないですが、彼女達と同じ時間空間を共有することは、刺激としては十分すぎるものです。
だからこそ、行けば満たされるのに行けない現実は、ストローク飢餓を引き起こし、理性を失わせる。

今回の迷惑行為の根底には、そんなファンの心の動きが隠されていたと私は思います。

それでは、こうしたストローク飢餓による暴走を起こさない為にはどうしたらいいか。
長くなってきたので、次回はその点について書きます。
ご期待ください。

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